腫瘍切除手術をした場合、ED(勃起障害)の可能性は?
表在性膀胱がんの疑いがあるとのことで、内視鏡を用いた切除手術を予定しています。尿道から手術器具を入れて、腫瘍を切除してしまうという手術のようです。お聞きしたいのは、この手術による性機能への影響です。ED(勃起障害)などが起きる可能性はありますか。
(愛知県 男性 46歳)
A 性機能、EDの心配はない
表在性膀胱がんの内視鏡による切除手術の場合、性機能への心配はありません。勃起に関係する神経に触れることはないため、EDが起こる可能性はまずありません。性生活に関しては、手術前とまったく変わりません。
膀胱全摘手術の場合には、勃起神経を温存する手術をしないと、EDを起こします。この温存手術は非常にこまやかな手術テクニックが求められますが、がんが前立腺の外側に出ていなければ、可能です。
当院では、患者さんの要望があれば、できるだけ勃起神経温存手術に取り組むように努力しています。
この温存手術後、性機能が回復するまでには一般的に1年前後かかると言われています。また、温存手術が必ずしも成功するわけではないことを付記しておきます。