肝がんの骨転移。その治療法は?

回答者:森安 史典
東京医科大学 消化器内科教授
発行:2012年8月
更新:2013年10月

  

肝がんの4期です。最近、骨にも痛みがあり、骨転移がわかりました。痛みが激しく、歩行にも困難をきたしています。何か良い治療法はありませんか?

(宮崎県 男性 55歳)

A 放射線治療や医療用麻薬を

骨転移の治療の基本は、放射線治療となります。放射線を転移した部位に照射し、腫瘍を小さくすることで痛みが和らぐことが多いです。ただし、放射線による治療は20日前後と長い期間が必要となります。

そのため、治療を受け始めたからといってすぐに痛みが緩和されるわけではありません。

ですから多くの患者さんにおいて、すぐに痛みをとることが必要となります。その場合、医療用麻薬の内服や貼付剤などを使って痛みの緩和が図られます。

また、がんにより、骨が溶けてしまうのを防ぐ薬として、ゾメタやランマークなどの薬が使われる場合もあります。我慢せず適切な治療を受けましょう。

ゾメタ=一般名ゾレドロン酸 ランマーク=一般名デノスマブ

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