非小細胞肺がんの遺伝子変異はどうやって調べるのか

回答者:坪井 正博
神奈川県立がんセンター 呼吸器外科
発行:2008年10月
更新:2013年11月

  

67歳の母が非小細胞肺がんの腺がんの3B期で、化学療法を受ける予定です。雑誌などを読むと、遺伝子診断で、EGFR(上皮成長因子受容体)という遺伝子変異を持つ場合には、分子標的薬のイレッサ(一般名ゲフィチニブ)、タルセバ(一般名エルロチニブ)が有効とあります。この遺伝子変異はどうやって調べるのでしょうか。

(鹿児島県 女性 38歳)

A 病状と治療状況、検査の必要性を理解したうえで希望を

EGFRという遺伝子変異の検査は、基本的にはすでに保険適応になっています。がんの組織や細胞がとれている場合には、遺伝子変異を調べることは容易です。ただし、組織や細胞がよい形で保存されていないと正しい検査結果は得られません。十分な量が得られていないときは、医療サイドから再検査を勧められるかと思いますが、病状と治療の状況、検査の必要性を理解されたうえで希望されたほうがよいでしょう。

現在、2つの分子標的薬は、標準治療後に再発した場合と、進行がんの場合に使われています。EGFR遺伝子変異がある場合にはこれらの分子標的薬が効きやすく、肺障害のリスクも少ないことがわかっています。残念ながら、いつから使用したらよいかについてはわかっていません。

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