副作用がつらいので抗がん薬を止めたい

回答者・石井 浩
がん研有明病院消化器内科副部長
発行:2014年11月
更新:2015年2月

  

64歳男性です。ステージⅣaの膵がんと診断され、ジェムザールとTS-1の化学療法を2年間受けています。1年前にCT検査でがんはほとんど見えなくなったと言われましたが、腫瘍マーカーCA19-9は60-70U/mlで、正常値(37U/ml未満)まで下がっていません。

手術を勧められましたが、怖くて決心がつかず現在まで化学療法を続けています。しかし、最近化学療法の副作用と思われるだるさ、疲労が強くなり、回復に時間がかかるようになってきました。

主治医に副作用がつらいので抗がん薬を止めたいと相談してよいものでしょうか。

(64歳 男性 宮城県)

選択肢はいろいろある 医師に相談してください

がん研有明病院消化器内科副部長の石井 浩さん

進行膵がんが化学療法で治ることは極めて稀であり、化学療法の主たる目的はがんの進行を遅らせる延命効果と考えられています。したがって、抗がん薬を止めるのは、効果が期待できないと医師が判断したとき(ドクターストップ)、もしくは副作用で継続困難と判断したとき(ギブアップ)です。

疲労は主観的な副作用であり、その本当のつらさは自分にしかわかりません。医師による客観的なギブアップ判断は難しいところで、率直に主治医と相談することはとてもよいことだと思います。

この場合の現実的な選択肢は、再燃リスクをある程度承知の上、ジェムザール、TS-1どちらか一方、もしくは両方を一旦中断して様子をみることかもしれません。化学療法中断による再燃リスクを評価するため、加えてひょっとしたら治癒しているかもしれないという期待を込めて、超音波内視鏡下穿刺生検(EUS-FNA)でがん細胞の有無を調べるのもよいかもしれません。

一方、治癒による化学療法から解放を目指して、今回は思い切って手術を受け入れるという選択肢があってもよいかもしれません。

いずれにしろ、疲労のつらさは自分にしかわからないので、主治医と率直に相談することを重ねてお勧めします。

ジェムザール=一般名ゲムシタビン TS-1=一般名テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム

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