手術を勧められない場合は

回答者●古賀文隆
がん・感染症センター都立駒込病院腎泌尿器外科部長
発行:2023年2月
更新:2023年2月

  

70代男性です。昨年(2022年)10月、PSA値が4.3で頻尿の症状があったことからクリニックを受診。今年1月、大学病院を紹介され生検を受けたところ12本中2本にがんが検出され、前立腺がんと診断されました。CTや骨シンチグラフィ検査も受けましたが、遠隔転移、骨転移は確認されませんでした。主治医からは手術を勧められました。また10年生存する見込みがある人が手術を受けることができるとも言われました。これは術後の生存期間が10年あるということでしょうか。また、手術を勧められない場合は10年生存が見込めないということなのでしょうか。

(74歳 男性 東京都)

重篤な依存症がない限り根治療法の対象に

がん・感染症センター都立駒込病院
腎泌尿器外科部長の古賀文隆さん

早期前立腺がんに対する根治的治療(手術あるいは放射線治療)は、一般的に期待余命10年以上の方が対象となります。早期前立腺がんは進行が緩徐であり、進行して生命を脅かすまでに通常10年以上かかることが主な理由です。相談者の主治医はそのことを話したのだと思います。健康な日本人男性の場合、人口統計上の期待余命10年の年齢は77-8歳なので、74歳の相談者は期待余命が10年以上の暦年齢ゆえ、重篤な併存症などがない限り根治的治療の対象となります。

一方で、一般的に早期前立腺がんの根治的治療後の10年疾患特異的生存率(治療から10年後に前立腺がんで命を落とさない確率)も100%に近い数字が報告されているので、相談者が仮に手術を受けたとして、術後10年の生存期間が見込めるということになります。

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