53歳でPSA値が3.1。基準値内だが問題ないか

回答者:島田 誠
昭和大学横浜市北部病院 泌尿器科教授
発行:2009年4月
更新:2013年12月

  

健康診断を受けたところ、PSAの値が3.1ナノグラム/ミリリットルでした。異常値は4ナノグラム/ミリリットル以上という知識があったのですが、酒の席でPSA値を知人の開業医(内科と小児科を中心に診療)に話したところ、「前立腺がんに気をつけたほうがいい」と言われました。PSA値は3程度でも問題があるのでしょうか。気をつけるべきことがあるとすれば、具体的に何をしたらよいでしょうか。

(鳥取県 男性 53歳)

A 50代では3以下が望ましい。直腸診なども行って判断

PSAの基準値は、一般的には4以下といわれますが、50代の場合は、3以下と考えるのが妥当で、なかには2.5以下を基準値と定めている施設もあります。いずれにしても、53歳で3.1というPSA値は正常の上限もしくはやや高い数値です。

PSA値は一般的に加齢とともに上がります。たとえば、80歳の男性が4であっても、とくに問題がないことも珍しくありません。PSA値が3の50歳の男性と、PSA値が4の80歳の男性では、前者のほうが明らかに前立腺がんになる確率は高いです。しかし、こうした認識は、泌尿器科医以外の医師にはまだ浸透していないのが現状です。

ご相談者は1度、泌尿器科医のもとで直腸診、超音波、そしてPSA値の3つの検査を受けるとよいでしょう。

これらの検査を受けてとくに問題がないようでも、PSA値の検査は今後、年に1回程度、受けることを勧めます。重要なことは、今後PSA値の動きをみていくことです。

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