75歳以上の男性にはPSA値は意味がないと聞いたが本当か

回答者:島田 誠
昭和大学横浜市北部病院 泌尿器科教授
発行:2009年1月
更新:2013年12月

  

PSA検査を受けたところ、PSA値は8ナノグラム/ミリリットルで、前立腺がんのグレーゾーンと言われました。一方アメリカには、75歳以上の男性はPSA検査を受けないほうがよいという意見もあると聞きます。私のPSA値はどう解釈すべきでしょうか。

(宮崎県 男性 77歳)

A 75歳以上の人にとっても、PSA値は意味を持つ

75歳以上の男性がPSA検査を受けることに関し、米国予防医療専門委員会が否定的な見解を示したようです。また、カナダやオーストリアの検診では、75歳以上の人は進行がんが少なかったという結果が出ています。こうした見解やデータは確かにあるのですが、日米を問わず、大半の泌尿器科医は、75歳以上の人であっても、PSA検査に意味がないなどとは考えていません。

PSA値は一般に加齢とともに上がりますが、8という値は77歳と高齢であっても高く、前立腺がんのグレーゾーンに入ります。PSA値がグレーゾーンの場合、前立腺がんである割合は20~30数パーセントありますから、精密検査を受けることをおすすめします。

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