TS-1に変えたいが、副作用も不安。症状を教えて欲しい

回答者:山口 俊晴
がん研有明病院 副院長・消化器外科部長
発行:2011年6月
更新:2019年7月

  

現在、シスプラチン+5-FUの併用で胃がんの化学療法を施行しております。インターネットなどで調べたところ、シスプラチン+TS-1治療のほうが生存期間に延長がみられるようです。ぜひともTS-1処方を希望しています。ただ、副作用もあると聞きました。どんな症状なのでしょうか。

(福井県 男性 72歳)

A 重篤なものはないが、白血球減少には注意

TS-1は5-FUの有効性を高め、しかも消化管などの副作用を軽くするように改良された経口剤です。ただ、それでもさまざまな副作用がありますので、定期的な血液検査や注意が必要です。

自分でわかる副作用には、食欲不振・吐き気・下痢・口内炎・色素沈着・発疹・目がショボショボするなどがあげられます。

血液検査などでわかる副作用には、白血球減少・貧血(ヘモグロビン減少)・血小板減少があげられます。とくに白血球減少には注意が必要です。というのも、白血球が減少すると免疫力が低下し、肺炎などの感染症に罹りやすいからです。その場合、抗生物質を投与などの治療が早急に必要です。38度以上の発熱があった場合は、速やかにまず医者を受診することが第一です。

TS-1の服用は、再発を防ぐための標準的な化学療法として推奨されています。TS-1は単剤服用でも高いがん縮小効果を示していますが、シスプラチンとの併用でとくに高い効果を発揮します。たとえば再発・転移により切除できないほどの大きながんが残っている場合は、TS-1単独よりもシスプラチン+TS-1という組み合わせの方が有効性の高いことがわかっています。

ただし、シスプラチンにはおう吐や血液障害のほかに、腎臓に対する毒性の高いことが知られており、腎機能の低い高齢者などには注意が必要です。

これらのほかに、カンプト/トポテシン、タキソール、タキソテールなどもあります。ただ、現在シスプラチン+5-FUで治療を行っていますので、その薬が有効かどうかが分からないうちに、途中で化学療法を変えることは適切ではありません。再発あるいは増悪したとき、初めてその薬に効果がなくなったと判断して薬を変更します。

化学療法をしてもがんが小さくならない、あるいは小さくなったものが再び大きくなったというときに、薬を変えるべきでしょう。

シスプラチン=一般名 5-FU=一般名フルオロウラシル TS-1=一般名テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム カンプト/トポテシン=一般名イリノテカン タキソール=一般名パクリタキセル  タキソテール=一般名ドセタキセル

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