ヒスロンHで良くならず、子宮全摘を勧められる

回答者・織田克利
東京大学大学院医学系研究科産婦人科学講座生殖腫瘍学准教授
発行:2016年5月
更新:2016年8月

  

昨年(2015年)に単純型子宮内膜異型増殖症と診断され、1年近くヒスロンHを服用していますがよくならず、主治医からは子宮全摘手術を勧められています。私自身、結婚はしていますが、子どもはおらず、夫婦共々子どもが欲しいと思っており、できれば子宮を残すことを希望しています。やはり、子宮全摘手術しか方法はないのでしょうか。

(32歳 女性 大分県)

まずは薬の服用量や病変の状態を確実に把握することが大切

東京大学大学院医学系研究科
産婦人科学講座生殖腫瘍学
准教授の織田克利さん

ご相談者が受けたヒスロンHによる治療をMPA療法と言います。子宮体がんと子宮内膜異型増殖症において、唯一子宮を温存しながら行う方法として、保険で認められている治療法です。

一概には言えませんが、MPA療法を行うことで、半年を目安に症状が良くなるケースが多いです。ただ、ご相談者の場合、1年近く服用しても良くならないということなので、まずは、ヒスロンHの服用量や病変の状態を確実に把握することが大切です。

もし、ご相談者が適切に診断され、しっかりとした服用量でMPA療法を続けているにも関わらず、1年で効果がなければ、これ以上続けても治る確率は高いとは言えません。このままの状態が続くと、子宮体がんに進行する可能性も考えられます。ですから、主治医は子宮全摘手術を勧めたのだと思います。

ただ、がんではないのに将来の妊娠をあきらめることへの葛藤もあるでしょう。セカンドオピニオンを聞きに行くことも1つの選択肢です。いずれにしても納得した上で治療を受けられることをお勧めします。

ヒスロンH=一般名メドロキシプロゲステロン酢酸エステル

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