再発分類「中リスク」。術後の補助療法は?

回答者・岩瀬春子
北里大学医学部産科・婦人科学講師
発行:2014年1月
更新:2014年4月

  

Ⅱ期子宮体がん(子宮頸部間質浸潤)と診断され、広汎子宮全摘出術を受けました。術後の再発リスク分類では、分化度G3・筋層浸潤1/2超・転移なしとのことでした。再発が心配です。今後の治療法を教えてください。

(49歳 女性 北海道)

メリットとデメリットを考えて決める

北里大学医学部産科・婦人科学講師の岩瀬春子さん

子宮体がんでは、術後の病理検査で病気の拡がりや程度などを調べることにより、再発の危険因子の有無をチェックします。そこから、再発の低リスク群・中リスク群・高リスク群に分類することによって、術後補助療法が必要かどうか検討することになります。

中リスク群については、術後補助療法の有効性がはっきりしていないことから、その必要性については議論があります。

術後療法を行ったからといって、100%再発が防げるわけではありません。ですから、治療のメリットとデメリットをよく考えて、治療を受けるかどうかを決めるのがよいと思います。

実際の治療法ですが、子宮体がんの術後治療は、従来は放射線療法が行われていましたが、現在は多くの施設で術後補助化学療法が用いられるようになっています。

使われる薬剤は複数あり、どの抗がん薬の組み合わせが最も有用かは、現在臨床試験中です。一般的にプラチナ製剤、アンスラサイクリン系製剤、タキサン系製剤の併用療法であるAP療法やTC療法、DP療法などが用いられています。どの治療法を行うかはそれぞれの施設で決めているのが現状です。

TC療法の場合は1日の点滴投与のため、外来での通院治療が可能です。AP療法やDP療法などシスプラチンが含まれる治療は、月1回1週間程度の入院が必要となります。抗がん薬投与は3~4週間毎に6回行うことが一般的です。

副作用は、共通して起こるものとして、消化器症状(嘔気、嘔吐、食欲低下など)、脱毛、骨髄抑制があります。吐き気・嘔吐には、優れた制吐薬が開発されていますので、それらをうまく使用することで乗り切ることができるでしょう。

白血球が低下すると免疫力が低下し、感染を起こしやすい状態となるため、手洗い、うがいなど励行し、人混みではマスクを着けて予防に努めてください。

プラチナ製剤=シスプラチン(商品名ブリプラチン/ランダ)、パラプラチン(一般名カルボプラチン) アンスラサイクリン系製剤=アドリアシン(一般名ドキソルビシン) タキサン系製剤=タキソール(一般名パクリタキセル)、タキソテール(一般名ドセタキセル) AP療法=アドリアシン+シスプラチン TC療法=タキソール+パラプラチン DP療法=タキソテール+シスプラチン 骨髄抑制=白血球や血小板の低下や貧血

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