期待が高まる免疫療法 いよいよオプジーボが承認!
2016年3月
「オプジーボは慎重に使う一方、効果予測因子の解明なども必要です」と語る神田慎太郎さん 新しいタイプのがん治療薬である、免疫チェックポイント阻害薬のオプジーボに対し、2015年12月、肺がんへの適応拡大が承認された。待ち望まれた薬剤だけに期待が高まるが、具体的にはどんな症例に使われ、どんな効果が見込めるのだろうか。また、副作用はどの程度あるのだろうか。その使われ方と今後の見通しについて話を伺った。 ...
肺がん
2016年3月
「オプジーボは慎重に使う一方、効果予測因子の解明なども必要です」と語る神田慎太郎さん 新しいタイプのがん治療薬である、免疫チェックポイント阻害薬のオプジーボに対し、2015年12月、肺がんへの適応拡大が承認された。待ち望まれた薬剤だけに期待が高まるが、具体的にはどんな症例に使われ、どんな効果が見込めるのだろうか。また、副作用はどの程度あるのだろうか。その使われ方と今後の見通しについて話を伺った。 ...
2016年3月
肺がんは大腸がんに次いで2番目に罹患数の多いがん。そして死亡数では全てのがん種の中で最も多い。呼吸器ということで他の臓器にはない独特な症状があり、それに応じた治療、管理も必要となる。肺がんの特徴、診断、治療について基本的な情報をまとめた。 肺の仕組みを教えて! 図1 肺の構造とがんの発生部位 肺は、外界の空気を扱う〝貿易港〟です。呼吸によって空気を吸い込み、その空気から酸素を体内に取り込み、その...
2016年3月
「VAL-MAP法は縮小手術が行いやすくなる上に、副作用もほとんどない手法です」と語る佐藤さん 肺がん手術の標準術式は肺葉切除だが、高齢患者が増えたことなどから、早期肺がんに対する縮小手術が増加すると考えられている。しかし縮小手術は、切除範囲を把握するのが難しく、難易度が高い。その問題点をクリアにするのが「気管支鏡下バーチャル肺マッピング(VAL-MAP)法」だ。国内外から、大きな注目を集めている...
2016年3月
「がん悪液質に対する新たな治療手段が出てくることを期待しています」と語る横山琢磨さん 肺がんの進行期でしばしば見られることの多いがん悪液質。現在のところ有効な治療法はなく、この病態になると、食事が食べられなくなり、どんどん体重が減少し、それに伴い倦怠感も出現してきて、QOL(生活の質)が著しく低下してしまうのが問題になっていた。そうした中、新たな薬の開発が進んでいる。臨床試験においてQOL改善効果...
2016年2月
「肺がんの脳転移症例に対する治療には大きな進歩が見られます」と語る岡本浩明さん 肺がんは脳転移しやすい。すべての脳転移のうち、半分以上を肺がんが占める。以前は予後がとても厳しかったが、近年は分子標的薬の登場や放射線療法の進化で治療できるようになった。肺がんの脳転移にどう対処するのか、最新の学会報告を交えてレポートする。 肺がんが脳に転移しやすい理由 図1 がん種別の脳転移発症頻度 杏林大学・永根...
2015年9月
「免疫チェックポイント阻害薬は治療法を大きく変える可能性がありますが、経済面などいくつかの課題も残されています」と話す西尾誠人さん 現在肺がんの治療薬の開発で、最も過熱しているのが免疫チェックポイント阻害薬。今年(2015年)のASCO(米国臨床腫瘍学会)年次学術集会では抗PD-1抗体オプジーボに対する注目の臨床試験の結果が発表された。日本でも免疫チェックポイント阻害薬の様々な臨床試験が行われ、今...
2015年9月
「患者さんが自ら副作用をコントロールする方法を身につけていただければと思います」と話す加藤晃史さん EGFR(上皮成長因子受容体)遺伝子変異陽性の非小細胞肺がんの治療には、イレッサ、タルセバに加え、第2世代のジオトリフも使われるようになった。ジオトリフの副作用には下痢、口腔粘膜炎(口内炎)、皮膚症状などがあげられる。そこで、副作用対策の情報提供を積極的に行っている専門医に、下痢対策を中心に伺った。...
2015年9月
「小細胞肺がんは化学療法や放射線治療が効きやすいので、標準治療をしっかり受けてほしい」と語る軒原 浩さん 進行が早く、転移もしやすい一方で、抗がん薬や放射線治療がよく効くとされる小細胞肺がん。最も効果的な治療法を、できるだけ早く受けることが、治癒を目指すという意味で重要だと言えそうだ。 進行が早く転移しやすいが 薬も放射線も効く 肺がんは、小細胞肺がんとそれ以外の非小細胞肺がんに分けられ、小細胞肺...
2015年9月
「新薬の開発速度が速まり、免疫療法も研究が進んでいるので、医師との緊密な相談が大切です」と語る高橋和久さん たくさんあるがん種の中で死者数が一番多いのが肺がん。一方で、新薬の開発など治療法も進化しており、予後の改善も期待されている。肺がんの罹患数・死亡数の推移、検査・治療法に関する最新の動向を伺った。 <罹患数・死亡数の推移>高齢化で罹患数・死者数が増加 肺がんは、罹患数では大腸がんに次ぐ2位で、...
2015年9月
「胸腔鏡手術でも安全性と根治性は確保できます」と語るがん研有明病院呼吸器外科の文 敏景さん 肺がんにおいても普及しつつある胸腔鏡手術。ただ、未だに専門家の間では、胸腔鏡手術に対して安全性と根治性を疑問視する風潮が根強いという。胸腔鏡手術の現状は?開胸手術との比較は?専門家に話を伺った。 安全性と根治性の確保が重要 「肺がんの手術は、前提として、安全性と根治性を十分考慮して行うことが大切です。私たち...