2018年10月
末期がんの夫に裏切られていたS・Mさん 主婦/67歳/東京都 Q 3年前、それまで40年以上、連れ添ってきた夫に大腸がんが見つかりました。手術と抗がん薬で回復したものの、1年前に肝臓、骨に転移が見つかり、現在はある病院でモルヒネを用いた緩和ケアを続けています。長い間、苦楽を共にしてきた人だから最期まできちっと見守り続けたい。そう思って介護を続けてきたのですが、予想だにしない事態に見舞われました。モ...
2018年10月
「懲りずに夢を見ながら」ロックギタリストを夢みてドイツに渡った青年が生活に追われるうち大腸がんに‥ CTは、ドイツでもCTと呼び、文字通りComputer Tomographie(断層撮影)の略です。しかし、MRIについてはMRTと呼び、Magnetic Resonance Imaging(磁気共鳴画像)ではなく、Magnet Resonance Tomographieの略です。Imagingでは...
2018年9月
ささき つねお 1945年山形県出身。青森県立中央病院、国立がんセンターを経て75年都立駒込病院化学療法科。現在、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長。著書に『がんを生きる』(講談社現代新書)など多数 ある病院で月に1度、がん治療の相談を受けていますが、先日の相談例は衝撃でした。40歳男性、右の進行した肺がんで右肺全摘術。でも、がんは全部取り切れませんでした。胸膜に残ったがんは急速に大きくなり...
2018年9月
職場の仲間や友人たちにもがん罹患を知らせるべきかE・Rさん パート勤務/女性/埼玉県さいたま市 Q 今年(2018年)の5月、入浴後に体を拭いているとき、右乳房の奥にウズラの卵大のしこりを見つけました。嫌な予感を覚え、翌日、近所の病院を受診すると、不安は的中していました。ステージⅡの乳腺がん。ただ比較的、早期のがんなので、手術とかホルモン療法で完治も可能とのこと。そのこともあって、がん告知の後の落...
2018年9月
「懲りずに夢を見ながら」ロックギタリストを夢みてドイツに渡った青年が生活に追われるうち大腸がんに‥ 今、僕の部屋のテレビはいくつかの事情により国営第1放送しか映りませんが、ワールドカップ・ロシア大会のとき以外は、とくに不自由は感じていません。その国営第1放送に、「プラス・マイナス」という興味深いドキュメント番組があります。エビデンス(科学的根拠)に基づいたデータを取り入れて、いろんなトピックを紹介...
2018年8月
ささき つねお 1945年山形県出身。青森県立中央病院、国立がんセンターを経て75年都立駒込病院化学療法科。現在、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長。著書に『がんを生きる』(講談社現代新書)など多数 内科外来診療の日、職場の健康診断で異常を指摘された方2人が初診として来られました。Oさん(65歳、男性、会社非常勤再雇用)は、とても不安そうな顔でした。「人間ドックでPSA(前立腺特異抗原)が高...
2018年8月
息子が戻ってくるまで、家業に励みたいY・Tさん 70歳/和菓子店経営/女性/東京都国立市 Q 30代で両親を亡くし、40代で夫とも死別した後、女手ひとつで嫁ぎ先の稼業である和菓子店を切り盛りしてきました。事業は順調で、私が采配を振るうようになってから地元で2店を新規開店。今では地域の有名店として、雑誌などでも取り上げられるようになりました。亡くなった夫との間には、2人の息子にも恵まれています。息子...
2018年8月
「懲りずに夢を見ながら」ロックギタリストを夢みてドイツに渡った青年が生活に追われるうち大腸がんに‥ 2018年6月27日、ロシアで開催しているサッカーワールドカップ予選の最中、僕のバンド Incsはミュンヘン郊外にある Kirchheimという町で、若い女性がん患者をメークアップとフォトシューティングで支援する団体 R.Y.S(Recover Your Smile)の中心人物、B・ステッカーとD・...
2018年7月
ささき つねお 1945年山形県出身。青森県立中央病院、国立がんセンターを経て75年都立駒込病院化学療法科。現在、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長。著書に『がんを生きる』(講談社現代新書)など多数 Aさん(女性48歳、胃がん、主婦)は、1カ月前にS病院で胃を3分の2切除する手術を受けました。退院後に担当医から「病理診断の結果、胃に接するリンパ節に転移がありましたが、それでもステージ1です。...
2018年7月
がんになって最期の生き方を考え始めたY・Uさん 44歳/会社員/男性/神奈川県 Q 昨年(2017年)、会社の定期健診で早期の胃がんが見つかりました。そのがんは腹腔鏡手術で切除。現在は健康面で何の問題もなく、以前と変わらない生活を送っています。ただ、1つ変わったのは、時折、漠然とではあるのですが、「死」について考えるようになったこと。がんと診断されたとき、もし「余命あとわずか」と言われたら、最後の...