1A期のホジキンリンパ腫。放射線治療だけで治らないか

回答者:岡元 るみ子
東京都立駒込病院 化学療法科医長
発行:2010年6月
更新:2013年12月

  

ホジキンリンパ腫(ホジキン病)の1A期と診断されました。治る可能性はかなり高いと主治医に言われ、少し安心しています。今後、ABVD療法4コースと放射線の領域照射を受ける予定です。しかし、早期のホジキンリンパ腫の場合、放射線治療だけでも大きな効果が期待でき、治ることもあると、患者仲間から聞きました。私は今、25歳の独身で、派遣社員として事務の仕事をしています。仕事や自分の立場のことを考えると、会社を休むのは最小限にしたいです。また、副作用も小さいことを希望しています。ABVD療法も受ける必要があるのでしょうか。きちんと治すことが1番の望みですが、前記の理由などから、できることなら、最小限の治療にしたいのですが。

(兵庫県 女性 25歳)

A ABVD療法と放射線を併用した治療を受けるべき

ホジキンリンパ腫の1A期は発熱や体重減少などの症状がない状態で、限局期といわれます。

欧米での限局期ホジキンリンパ腫の無作為化比較試験の結果、放射線治療単独よりも、多剤併用の化学療法を行い、その後、放射線の領域照射を行ったほうが、腫瘍が消えている期間が長く、かつ生存期間が延びることがわかりました。

ホジキンリンパ腫の1A期で、多剤併用化学療法(ABVD療法)と放射線の領域照射の治療を行えば、96パーセントの人が12年間、生存しているというデータがあります。これらの結果から、ABVD療法4コースと放射線治療が標準的治療となりました。

主治医のご提案どおり、標準的治療であるABVD療法4コースと放射線の領域照射をしっかり受けることが大切です。ABVD療法の副作用は脱毛、吐き気、感染症に対して抵抗力が弱まる、血管痛などがありますが、ABVD療法も放射線治療も、外来で受けることが可能です。医療施設や患者さんの状態によっては、数日、入院することもありますが、原則的には、どちらも通院での治療ができます。ただし2週間に1回の治療のスケジュールはしっかり守る必要があります。また、放射線治療を行う期間は毎日、通院することになります。

仕事、学業を続けながら、ABVD療法と放射線治療を外来で受けている患者さんも多くいらっしゃいます。お勤め先と仕事内容を含め、よくご相談されることをお勧めします。

ABVD療法=アドリアシン(一般名ドキソルビシン)、ブレオ(一般名ブレオマイシン)、エクザール(一般名ビンブラスチン)、ダカルバジン(一般名も同じ)の4種類の抗がん剤を組み合わせた化学療法。

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