娘の首のしこりが気になる。悪性リンパ腫では?
風邪をひいたわけでもないのに、7歳の娘の首の回りにしこりができました。いちばん大きなしこりは2センチくらいあるように思いました。しこりに気づいて10日後くらいに、近くの小児科医に診てもらい、そのときは抗生物質を数日分、処方してもらいました。しかし、しこりはいっこうになくなりません。しこりに気がついて、すでに1カ月以上が過ぎましたが、しこりはむしろ大きくなってきているように感じます。痛みは訴えていませんが、調べてみると、悪性リンパ腫の症状に似ているように思い、怖くなりました。どういう病院の何科に診ていただけばよいのでしょうか。また、どのような検査を行うのでしょうか。
(35歳 女性 島根県)
A 小児がんの診療経験の多い小児科の受診を
国立がん研究センター中央病院
小児科医長の牧本 敦さん
小児科医長の牧本 敦さん
7歳くらいの年齢はリンパ組織が非常に発達する時期なので、正常なリンパ節でも1センチ以上になることがあります。とはいえ、1カ月程度で、どんどん大きくなってくるという状態は、悪性腫瘍のリンパ節転移なども視野に入れる必要があります。
かかるべき診療科は小児科です。それも、小児がんの診療経験の多い医療施設を選ぶとよいでしょう。そうした施設では、血液検査はもちろん、MRIなどの画像診断、必要であれば、リンパ節生検も行ってくれると思います。
小児悪性リンパ腫は大きくホジキンリンパ腫(ホジキン病)と非ホジキンリンパ腫に分けられます。
日本人が罹患する悪性リンパ腫は、ほとんど非ホジキンリンパ腫です。非ホジキンリンパ腫はさらに大細胞性リンパ腫、バーキット型リンパ腫、リンパ芽球リンパ腫の3つに分かれます。どのタイプの小児悪性リンパ腫であっても、早期に発見できて、適切な抗がん剤治療を行えば、8割以上の方が治癒するといわれています。