舌がん治療の副作用が心配

回答者:藤内 祝
横浜市立大学大学院 医学研究科顎顔面口腔機能制御学教授
発行:2012年6月
更新:2019年8月

  

よく口内炎になるのですが、なかなか治らず、逆にいつもと違って大きくなってしまったので、病院に行ったところ、ステージ1の舌がんと診断されました。医師からは、外科療法は行わず、放射線治療と化学療法で治すといわれております。切らずに治療ができるので、安心はしているのですが、副作用が心配です。

(栃木県 男性 60歳)

A 口内炎、骨髄抑制などがある

まず、放射線治療の副作用としては、口腔乾燥、摂食障害、口内炎があります。口腔乾燥は治療が終わってからも続くので対処法として、人工唾液のスプレーや最近では唾液を増やすサラジェンという薬などがあります。ただし、この薬は心臓が悪い人などは使用できない場合があるので注意が必要です。

化学療法の副作用は、一般的に骨髄抑制があります。骨髄抑制は、本人は自覚症状がないので、主治医が注意してみていく必要があります。白血球が減少したときは、G-CSF製剤という白血球を増やす注射薬を使用します。また、血小板や赤血球が低下した場合には、輸血が必要になることもあります。

口内炎ですが、化学療法のみでも副作用としてでてきてしまいます。そして放射線治療は口の中に放射線を当てるので必ず口内炎ができます。治療前、治療中の口腔ケアを行うことがとても重要で、痛みが強くなったとき痛み止めの薬を入れたうがい薬を1日数回行います。

またステージ1の舌がんということですので、放射線治療は組織内照射(舌に放射線源を刺入)も考えられますが、この治療は一般的な放射線治療(外部照射)よりも正常な組織には照射されませんので、口内炎が少ないといわれています。

口腔がんで1番良くないことは、口腔内の衛生状況が悪いことです。口腔内を汚い状態にしておくと、食べ物や唾液などを飲み込むときに、気管や肺に入ってしまう誤嚥性肺炎を引き起こすことがあるのです。歯ブラシやうがい薬の使用は口腔ケアにも繋がります。治療と共に、口腔ケアも大切にしてください。

サラジェン=一般名ピロカルピン塩酸塩 G-CSF製剤=顆粒球コロニー刺激因子製剤

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