ヘビースモーカーは、手術に耐えられるか

回答者:坪井 正博
神奈川県立がんセンター 呼吸器外科
発行:2010年7月
更新:2019年8月

  

1A期の非小細胞肺がんと診断されました。早期なので、手術を行うと、治る可能性が高いと言われ、少し安堵しています。ただ、50年近く、かなりのヘビースモーカーだったことが気がかりです。タバコを吸っている人は、麻酔後に肺炎などを起こすリスクがあると主治医に聞き、とても不安です。今は禁煙して3カ月以上経ちますが、手術後の肺炎で死亡したり、後遺症が出たりすることはあるのでしょうか。現在は、日常生活では自覚症状はほとんどなく、階段も、3階くらいまではほぼ休まずに歩くことができます。手術を受けても大丈夫でしょうか。

(千葉県 男性 68歳)

A 階段の歩行などによって判断。禁煙も必要

喫煙していた人の場合、そうでない人に比べて、手術後に肺炎で亡くなったり、後遺症が出たりする割合は高くなります。ただし、もともとの肺の壊れ具合にもよりますが、禁煙して2カ月以上経っている場合は、肺は浄化され、間質性肺炎など合併症の発症リスクは下がると言われます。

1階から3階までの階段を休みなく上れる人は肺の機能があまり落ち込んでいなく、手術を行っても通常は問題ないと言われます。

肺の状態によっては定位放射線治療などを検討することになりますが、ご相談者は禁煙して3カ月以上経ち、階段の歩行も問題ないようです。文面から判断する限りでは、手術を受けることが可能だと思います。

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