舌の裏側にできもの。がんの可能性は?何科を受診すればよい?
2カ月ほど前から、舌の裏の付け根あたりに、口内炎のようなできものがあります。大きくなっている気配はありませんが、痛みがあり、長い間消えないので心配です。がんなど、悪い病気の可能性はあるのでしょうか。また、病院に行くときは、何科に行けばいいのでしょうか。
(30歳 男性 高知県)
A 舌がんなどの可能性も。耳鼻咽喉科などを受診するとよい
国立がん研究センター東病院
頭頸科医長の林 隆一さん
頭頸科医長の林 隆一さん
口内炎は、一般的には頬の内側や唇の裏側に多くできますが、舌の裏の付け根など、口腔内のどこにでもできます。ですから、まず考えられる疾患としては口内炎が挙げられます。
ただ、2週間以上など、長期間にわたって、症状が改善しなかったり、逆に悪化したりした場合は、がんなど、ほかの疾患の可能性も考えてみたほうがよいかもしれません。
「ほかの疾患」をがんに限って考えてみれば、まずありうるのは舌がんです。舌がんの多くは舌縁(舌の側面)にできますが、舌の裏の付け根にもできます。
舌がん以外のがんでは、口腔底がんも考えられます。口腔底がんは、舌と歯肉(歯ぐき)の間にできるがんです。
受診される場合は、耳鼻咽喉科や口腔外科などがよいと思います。最初はクリニックなどの診療所でも構いません。もし、がんの可能性があるとなった場合は、耳鼻咽喉科や頭頸科を受診されるとよいでしょう。
さらに、気になる方は‥
関連記事
- ●舌がん3期を宣告されるも、舌の再建手術を乗り越えたフォトグラファー 人生観を覆させられたがん体験。そして今、最も大切なこととは──
- ●舌がんになった医師が、再発予防のため辿り着いた結論とは 16時間の空腹時間を作ってみることを勧めます
- ●早期発見、治療が1番 先生にタン(舌)キューべろマッチです! 2005年に舌がんを経験した医事漫談の巨匠・ケーシー高峰さん(81歳)
- ●味覚も言葉も損ねない舌がんの小線源治療 知ってほしい!手術よりもはるかにQOLが高いことを
- ●TPP担当閣僚在任中、舌がんが見つかった甘利 明さん(67歳) 自分が成し遂げるべきことを強く意識するようになりました
- ●放射線治療で舌を温存し、治療後も味覚を損ねない生活を QOLを考えた選択肢、舌がんの小線源治療