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森川那智子のゆるるんヨガ de ほっ!

ゆるゆるセルフケア!(5) ライオンのポーズ

イラスト●矢田勝美
発行:2008年3月
更新:2013年8月

  

森川那智子(もりかわ なちこ)
こころとからだクリニカセンター所長。カウンセラー・ヨガ指導家。心療内科と提携し、カウンセリングを中心に、ヨガ、リラクセーション、瞑想を取り入れた療法で、心と体のサポートに取り組む。
『こころがラクになる本』(大和書房)
『リラックスヨガ』(成美堂出版)など
著書多数こころとからだクリニカセンター http://www.kokokara.co.jp/

目もと口もといきいき

(1)両膝を少し開いて正座する。息を吐き、それから吸いはじめ、胸を拡げて胸の上のほうまで息を満たす

誰でも人と接するときは、相手の表情が気になります。表情運動は双方向性なので、相手がニコッとすると、こちらもニコッとなり、相手が目を三角にすると、こちらの顔もこわばってきます。

表情が豊かな人は、それだけでとてもいきいきして見えます。素朴な喜怒哀楽の表出から複雑微妙な心の動きまで、人間だけがこれほどバラエティーに富んだ表情運動をするのだそうです。

表情運動がもたらす効果を、物売りや芸人たちは、はるか昔から熟知していました。今では広告業界や小売業界、政界にいたるまで、見知らぬ相手を対象にした「効果的な笑顔」が蔓延しています。

でもあまりにマニュアル化された笑顔は、双方向ではなくて一方通行です。コンビニのレジカウンターで「おはようございます!」とニッとされても、ほんと、反応しにくいですよね。一度、「あら、おはよう!」と返事したら、コンビニの店員さん、困っていましたね。

(2)保息したまま、“構えの姿勢”。手を膝に伸ばし、手指、腕を突っ張り、腹から力が抜けないようにして胸を起こし、頸を立て、顔を正面に向けてあごを引き、目を大きく見開く

こうした日常を送っていると、相手の表情にも自分の表情にもあまり関心を払わなくなるのじゃないかな。

恋人同士がするように「ほら、こうすると嬉しいよ楽しいよ興奮するね」というような表情の交わし方。目もと口もとがいきいきと輝いています。

表情運動は顔面にあるたくさんの小さな筋肉によって行なわれます。周知のように筋肉はよく使うと発達し、使わなければ退化します。

嬉しい楽しい興奮するなどの感情反応に連動する筋肉も衰えがちになり、いつのまにか平板な人相になっています。こうなったら嬉しい楽しい興奮するといったことは、なかなか近寄ってきてくれません。

気がつくと、目だって次第にパッチリ開けなくなります(まぶたがたれてきます)。常に半眼状態です。落ち着いてきたと言えば言えますが、口角もだんだん下がってきます。

(3)口を開き、舌の根元から大きくだらんべろんと下に出す。視線は上方、眉間を見るようにする。腹の底から息を吐き出す。出し切ったら目と口を閉じ、鼻から息を吸いながら構えを解く。正座に戻り、呼吸を整える。以上を2~4セット

ところでヨガのセッションを終えたあとというのは、みんなとてもいい表情をしているのですね。1時間もたてばまたもとの顔にもどってしまうのですが。

ところが3?4カ月たつと、明らかに顔の印象が変わってきます。男も女も、年齢に関係なく、可愛い感じ、生き生きした印象にかわってきます。

ふ だんの生活では使わないからだの部位を、ていねいに十分に動かし、くつろぐというという時間を持つことで、リフレッシュされるのだと思います。なかでも 「ライオンのポーズ」は凄い。非常にダイナミックに顔面筋を使います。マッサージした以上に顔面がつやつやしてきます。

ライオンのポーズ

目を思い切り見開く(視線は上方)、舌をつけ根から大きくべろんだらんと出す、の2点がポイントです。

そのためには〝構えの姿勢〟?をしっかりとることが決め手です。

(1)両膝を少し開いて正座します。いったんおなかを引き締めるくらい息を吐き、それからおなかをゆるめて引きを吸いはじめ、胸を拡げて(このときおなかは少しへこむ)、胸の上のほうまで息を満たす。

(2)保息したまま、〝?構えの姿勢に入ります。手を膝に伸ばし、手指、腕を突っ張り、腹から力が抜けないように留意して胸を起こし、頸を立て、顔を正面に向けてあごを引く。目を大きく見開く。

(3)あごから口を開き、舌の根元から大きくだらんべろんと下に出す。同時に視線を上方、眉間を見るようにする。そして「ウォォォ?」という感じで腹の底から息を吐いていく。十分に息を出したと思っても、なお少し踏ん張って、出し切るところまで出す。

息を出し切ったら目を閉じ、口を閉じ、鼻から息を吸いながら構えを解く。正座に戻り、呼吸を整えます。以上を2?4セット。

最後に少し長めにゆるるんとくつろぎます。正座のままでくつろいでもいいし、仰向けになって「完全なくつろぎのポーズ」でもOKです。

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