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森川那智子のゆるるんヨガ de ほっ!

ゆるゆるセルフケア!(38)胸を開閉するポーズ

イラスト●星奈レイ
発行:2011年1月
更新:2013年8月

  

森川那智子(もりかわ なちこ)
こころとからだクリニカセンター所長。カウンセラー・ヨガ指導家。心療内科と提携し、カウンセリングを中心に、ヨガ、リラクセーション、瞑想を取り入れた療法で、心と体のサポートに取り組む。
『こころがラクになる本』(大和書房)
『リラックスヨガ』(成美堂出版)など
著書多数こころとからだクリニカセンター http://www.kokokara.co.jp/

「ゆるるん」の初心にもどって

胸を開閉するポーズ① 左足のかかとを恥骨に引き寄せ、次にその外側に右足のかかとを引き寄せる。お尻はしっかり床につけたまま、両手で右足のすねと甲をつかむ。息を吐いて、肛門を軽く閉じ、腹部を引き締め、脊柱をすーっと伸ばす。

佐野洋子さんの『シズコさん』(文庫本)が平積みになっていたのをふっと本屋で見かけ手に取って読みました。それからもう、はまりましたねえ。

なかでも『役に立たない日々』は最高にかっこいい「がん闘病記」というか、正確には「がん不闘病記」。2003年秋から2008年冬までの15篇の季節ごとの率直このうえないエッセイでつづられているのです。圧巻はがんが再発して、がんセンターを紹介され、余命について主治医と話し合うところです。

はじめての診察のとき

「あと何年もちますか」

「ホスピス入れて2年くらいかな」

「いくらかかりますか死ぬまで」

「一千万円」

② 息を吸いながら腰部を心もち手前に引き寄せる。両ひじを軽く引き、胸をゆったりと前に突き出す。あごを上げのどを伸ばし、顔を上方に向ける。のどから胸に注意集中しながら、この姿勢でできるらくな呼吸で4~8呼吸。

「わかりました。抗がん剤はやめて下さい。延命もやめて下さい。なるべく普通の生活が出来るようにして下さい」

「わかりました」

そして作者は病院の帰りにジャガーの代理店に行き、店頭にあったイングリッシュグリーンの車を即買いしてしまうのです。

すごくないですか。さらに余命2年といわれて、10数年来のうつ病がほとんど消え、人生が急に充実してきたといいます。

わたしはイングリッシュグリーンというのがどういう色か知らないのですが、目にも鮮やかなかっこいいグリーンに違いないと思わずにはいられませんでした。

ゆるるんヨガの初心は、ヨガをゆる~くとらえて

「ま、気が向いたらやってみたら」

というくらいゆるゆるやっていこうというものです。その割には説明がくどいくらいになることがありますが、適当に読み飛ばし、あとから読み直すと、意味がよくわかったりします。

胸を開閉するポーズ

③ ゆっくり息を吸いながら腹、胸、頭をもとに戻し、両手をひざに伸ばして、呼吸を整える。

胸部を大きく開閉するポーズです。脊柱を柔軟にし、胸腺を心地よく刺激し、免疫力を高めます。

体の奥深くまで刺激を届かせるには、決して力で押さず余分な力を抜くことです。はじめは1呼吸だけ行い、ポーズに体がなじんできたら4~8呼吸保持するようにします。

とくに、②では首を痛めないように控えめにしてください。

首にあらかじめタオルをかけておこなうのも1案です。

① 両足を前に伸ばして座り、左足のかかとを恥骨に引き寄せます。その外側に右足のかかとを引き寄せましょう。

お尻はしっかり床につけたまま両手を伸ばし、外 側にある右足のすねと甲をつかんだら下半身を安定させます。

④ 両手を頭の後ろで組み、ひじを開きながら脊柱を伸ばし大きく息を吸う。

息を吐いて肛門を軽く閉じ、腹部を引き締め、脊柱をすーっと伸ばします。

②息を吸いな がら腰部を心もち手前に引き寄せ、両ひじを軽く引きながら胸をゆったりと前に突き出します。

あごを上げのどを伸ばし、顔と目線を上方に向けましょう。

脊柱 のS字曲線を強調したかたちになり、胸部が縦方向にも横方向にも開かれているのが感じられるでしょう。

のどから胸に注意集中しながら、この姿勢でできるら くな呼吸で保ちます。そのまま4~8呼吸します。

③ゆっくり息を吸いながら腹、胸、頭をもとに戻し、両手をひざにのばして呼吸を整えます。

⑤ ゆっくり息を吐きながら腕の重さを頭に預け、尾骨から頭頂までアルファベットのCの字になるようにする。この姿勢のまま4~8呼吸。ゆっくり息を吸いながら③の姿勢にもどし呼吸を整える。

④今度は両手を頭の後ろで組み、ひじを開き脊柱を伸ばます。いったん大きく息を吸いましょう。

⑤ ゆっくり息を吐きながら腕の重さを頭に預け(開いていたひじは肩巾に狭める)、背中を丸めたら胸を狭めます。

骨盤を後に傾け腹部を腰部のほうにぐーっと引 きます。尾骨から頭頂までラインがアルファベットのCの字になるようにたわめましょう。

この姿勢のままできる呼吸をそっとおこない4~8呼吸保ちます。 ゆっくり息を吸いながらするすると脊柱を伸ばして、③の姿勢に戻し呼吸を整えましょう。

呼吸が整ってくると体も心もゆったりとし、どっしり整ってきます。 余裕があれば足の左右を交代してもう1セット行いましょう。

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