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マインドフルネス・ヨガ:それでいいのだ! 第54回 3年ぶりの秋祭り<コブラのポーズ>

森川那智子 こころとからだクリニカセンター所長
発行:2022年11月
更新:2022年11月

  

もりかわ なちこ こころとからだクリニカセンター所長。カウンセラー・ヨガ指導家。心療内科と提携し、カウンセリングを中心に、ヨガ、リラクセーション、瞑想を取り入れた療法で、心と体のサポートに取り組む。『なんにもしたくない!』(すばる舎)『リラックスヨガ』(成美堂出版)『心がラクがずっと続くヒント』(青春出版社)など著書多数

西新宿にある熊野神社の祭礼は、毎年9月中旬の土日2日間で催行されますが、ちょうど台風シーズンと重なるので、大抵どちらか1日は風雨に当たられます。今年もそうでした。違うのは、去年、一昨年と2年続けてコロナ禍で中止となり、今年は3年ぶりのお祭りだということ。

西新宿広場にそろいの法被に頭からフート付きの透明ビニールの合羽を着こんだ集団が、これまた透明ビニールに覆われた神輿を担いでいる。

前方がよく見えないくらいの激しい雨の中、どうやら声を合わせて細かくステップを踏んで進んでいく。そのあとを、お囃子連を乗せた、透明ビニールで7割かた覆われた山車が進んでいく。「ピーヒャラ、ピーヒャラ」笛や鉦の音が聞こえます。

風雨にけむってよく見えない、聞こえないのだけれど、3年ぶりの気合がこもっているらしいことは伝わってきます。この風雨のなかでと唖然としつつも、いいものを見せてもらったと胸打たれる光景でした。

ロシアンルーレットですか⁈

「ワクチンは4回目受けたので、コロナにかかっても軽くて済みました」と、ある人はおっしゃる。

「最初に熱が出て38.5℃、次の日は39.8℃」
「ええっ?」十分すごいと思うのですが、これでも軽くて済んだという範疇に入るのでしょうか。
「熱だけですから……。3日目には熱が下がってきてね」

発熱だけで済んだなら、それは軽いほうだというのです。「ふつうに呼吸できてましたからね」と。

またある人は、「コロナにかかって、そんなに熱も出なくて済んだけれど、3カ月たってもだるさと味覚がおかしいのが治らなくて」

後遺症がひどいという人を知っているから、できるかぎり行動は慎重にしていると言います。

周りでよく聞いたのは、ワクチン4回目で「38.5℃の熱が3日続いた」とか、「痛みとだるさが5日も続いて」など副反応についてのものですけれど、「4回打って、何ともなかった」という人の話もそれ以上に聞きます。

コロナウィルスはすごく興味深い、まるでロシアンルーレットみたい。どうなるのか、また感染対策についての見解も、実際の行動も人によってさまざま。

そういえば2日前、10数人が乗り合わせている地下鉄の1車両で、2人がノーマスクでした。少しずつノーマスクが進んでいるのでしょうか。

日頃の行動からみて、慎重そうな人がマスクと消毒液を丹念に使うとは限りません。一見無頓着そうな人が細心の注意を払い続けていたり、接してみるまでわかりません。

コロナ感染予防を徹底して、スーパーで買い物するのも短時間ですませ、外出を控えるようにして3年弱。冗談じゃなく、足腰が弱ってしまったと嘆く人。

不透明さが増す世界

「自分でどうこうできることではないので、そのことについては考えません」とは大谷翔平さんの弁。「エンゼルス」が大谷選手を手放すのかどうかが話題になったときでした。

「検査結果が出るまでの期間が一番しんどかった。結果が出たら後はどうするのか検討し、決定し、実行するだけですから」

あるがんサバイバーの弁です。

「ロシアは戦術核を使うのか、世界はどうなるのか」と比べると、コロナの時代は「平和だったのかも」とさえ思います。

いつの時代でもどんな社会状況でも、自分にできることに取り組み、細部を繊細に味わっていくと、そこはかとなく楽しくなっていくという不思議。マインドフルネスという生き方の持つ力です。

<コブラのポーズ> コンプリート編

先月は<やさしいコブラのポーズ>をご紹介しました。今回はコンプリートな<コブラのポーズ>です。上級編と思ってください。

前者では前腕を床につけ、うつ伏せ姿勢といっても胸から上は床から浮いています。乳房再建術を行っている人にとって、胸を床につけた姿勢は、本物の胸との違いを感じて抵抗感がある。あるいは再建乳房がつぶされて、中身がしみだしてしまうのではないか不安いう方も。

抵抗感や不安感を感じたら、前回紹介した<やさしいコブラ>で十分です。

コンプリート・コブラではよりしっかりと下背部への刺激をもたらします。

①うつ伏せ(腹這い)になり、掌を胸の横の床につけ、脇を締め(肘が開かないようにする)ます。腹をぺったりと床につけ、両脚をぴったりそろえて伸ばします。軽く顎を床につけ、これがスタートの姿勢です
②息を十分に吐き、少しづつ息を吸いながら、顎をさらに前に伸ばし、鎌首をもたげるコブラのイメージで、椎骨の上のほうから背骨の反る力を使って反らしていきます。このとき、肘が開かないように、肘を後方に引くような感じです
③さらに腕の力を少し使って、へそから下は床につけたまま、可能なところまで反らします。肘は伸ばしません。脚も閉じています。下背部に意識集中して、静かに呼吸4~8回
④息を吐きながら首胸を緩め、踵(かかと)を開いて両脚を緩め、両手を重ねて額の下に置き、呼吸を整える。吐く息で下背部を沈め、吸う息で下背部を持ち上げるようにして、背部を意識した呼吸を行う。2セット
⑤仰向けになり、両膝を抱えて腰部を丸め、腰部の反りすぎを調整する

 

がんサバイバーやそのご家族でヨガのご体験がありましたら、ぜひ体験記などをお寄せください。kokokara@center.email.ne.jp

こころとからだクリニカセンター
PC www.kokokara.co.jp/
携帯 www.kokokara.co.jp/m/

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