1. ホーム > 
  2. 暮らし > 
  3. 運動 > 
  4. ヨガ
 

森川那智子のゆるるんヨガ de ほっ!

ゆるゆるセルフケア!(40)体側をのばすポーズ

イラスト●星奈レイ
発行:2011年3月
更新:2013年8月

  

森川那智子(もりかわ なちこ)
こころとからだクリニカセンター所長。カウンセラー・ヨガ指導家。心療内科と提携し、カウンセリングを中心に、ヨガ、リラクセーション、瞑想を取り入れた療法で、心と体のサポートに取り組む。
『こころがラクになる本』(大和書房)
『リラックスヨガ』(成美堂出版)など
著書多数こころとからだクリニカセンター http://www.kokokara.co.jp/

体側を大きく伸ばしてみよう

体側をのばすポーズ① 両脚をそろえて膝立ちになる。

今回は、脇腹から指先まで体側全体を大きくじわーっと伸ばすポーズを紹介します。体の脇を開き、腕を上方に伸のばすポーズです。

わたしたちが日常動作する範囲では、このように体側を大きくじわーっと伸ばすことはまずありません。

たとえば、五十肩のごく初期の段階でもこのポーズで「あれっ?」と異変に気づくきっかけとなり、それ以上の進行を食い止めるきっかけになります。

さらには回復のために痛みと付き合いながら少し可動範囲を広げていくのに効果的です。

② 右足を横に大きく出す。

がんなどの手術後では、手術した側の腕を上げるのも脇を伸ばすのも、体幹をちょっとひねる反らすといった動作にも、つれる感じなどの違和感があって、最初は不安が伴います。

とくに乳がん手術でリンパ節まで切除したケースでは上肢にしびれが残り、腕を上げたり体側を伸ばそうとすると、しびれを強く意識させられます。

左右どちらかの乳房を失ったことで、バランスがとりにくくなります。

しばらくして術後の体に慣れてきても、自分ではまっすぐ立っているつもりが鏡を見ると微妙に傾いていたりするので、戸惑う人も少なくありません。

③ 息を吐いて、肛門を閉じ、お腹を引き締め、背筋をすっと伸ばす。息を静かに吸いながら両腕を水平になるまでゆっくり上げる。

そのため、術後はどうしても背中を幾分丸め、内臓を守るような姿勢になりがちです。それが次第に習慣化します。

「普通に生活してください、なるべく歩いてください、できれば適宜適切に運動してください」と主治医に言われても、身体の違和感とどう付き合えばいいのか戸惑いがあるので、おっくうになります。

ヨガのポーズは、もともと自己身体との対話に重点を置くメソッドですから、無理なく少しずつ身体の可動範囲を広げ「違和感がまだあるけれど、気持ちよさも感じられる」ようになってきます。

違和感があっても、身体に「おうかがい」を立てながら行っていきましょう。

④ 息を吐きながら、上体を右にゆっくり倒す。右手が右足にふれたら、そのまま自然呼吸で10~20秒キープ。

気がのらない日はお休みして、次の日や次の次の日、またやればいいのです。

ゆるゆるやっていくことが大切です。そういう体との付き合い方があるということを知っているだけで、気が楽になります。

原則を復習しましょう。呼吸とともにゆっくりなめらかに動かすことです。それによって体の内部に引き起こされる感覚に注意を向けて、痛くないところでやめておきましょう。

刺激はあるけれど楽に呼吸できるというのがその目安です。そして楽な呼吸を続けながら、一定時間ポーズをキープします。

ヨガのポーズにはいくつか体側をのばす系統のポーズがありますが、今回のポーズは下半身が安定しているので、無理なく十分伸展させることが可能です。

また、脚を大きく開くため内またや股関節がきついと感じたら、伸ばしているほうの脚の膝を軽く曲げてください。膝をついているほうの足のかかとを上げ、つま先をしっかり床につけたほうが、安定するという人もいます。

ぐらぐらする感じがしたらこのポーズは中止しましょう。少し安定感に不安を感じるという程度ならば、かかとを上げる方法を試してください。

体側をのばすポーズ

⑤ より左体側を伸ばすなら、手のひらを返して、上方に引き上げて、さらに右にゆっくり倒す。10~20秒自然呼吸でキープ。

できる範囲で行っていくと徐々に稼働範囲が広がっていくのが実感できます。バスタオルかヨガマットを使用しましょう。

① 正座から膝立ちになります。

② 右足を横に大きく出します。

③  正面を向き、息を吐いて、肛門を閉じ、お腹を引き締め、背筋をすっと伸ばします。

それから息を静かに吸いながら両腕を水平になるまでゆっくり上げましょ う。

腕と一緒に肩が上がらないように注意します。右手は右方向に左手は左方向に、じわーっと伸ばされるイメージで行います。

④ 息を吐きながら、上体を右にゆっくりと倒します。

両腕はそれぞれの指先の方向に引っ張られるような感じを保ちながら、右手が右足に触れたらそのまま自然呼吸で10~20秒キープしましょう。左体側に意識を集中します。

⑤  さらに、もっと左体側を伸ばしたいと感じたら、左手のひらを返して、上方に引き上げるようにして、さらに右にゆっくり倒します。

10~20秒自然呼吸で キープしましょう。

ゆっくり順序を逆に辿り、①に戻ったら、息切れを感じなければ反対方向に同様に行います。

息切れがあれば正座まで戻し、息を整えてか ら、反対方向を行いましょう。左右交互に2セット行います。

同じカテゴリーの最新記事

  • 会員ログイン
  • 新規会員登録

全記事サーチ   

キーワード
記事カテゴリー
  

注目の記事一覧

がんサポート3月 掲載記事更新!