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副作用が強く、フェマーラを休薬中。今後どうしたらいいか

回答者:上野 貴史
板橋中央総合病院 外科医師
発行:2008年8月
更新:2019年8月

  

2007年の3月に、右乳房胸筋温存切除術と右腋窩リンパ節切除術を受けました。組織標本検査の結果、リンパ節転移はなく、2A期で、転移なし、ER=エストロゲン(-)、PR=プロゲステロン(+)、HER2受容体(+)でした。10年生存率は25~35パーセントだそうです。受けた治療は以下のとおりです。

(1)AC療法[アドリアシン(一般名塩酸ドキソルビシン)+エンドキサン(一般名シクロホスファミド)]を4クール受けました。発疹などの副作用は出ましたが、最後まで受けることができました。

(2)タキソール(一般名パクリタキセル)とハーセプチン(一般名トラスツズマブ)の治療を予定していましたが、副作用が強く出たために、タキソールは1クールで、ハーセプチンは8クールで、それぞれ中止になりました。

(3)ホルモン療法を9月中旬から始めました。フェマーラ(一般名レトロゾール)を5年、できれば10年服用することが大切であると医師にいわれ、納得しました。発疹、筋肉・関節痛、ほてり、疲労感などが出ましたが、服用を続けるうちに気にならなくなるといわれ、我慢して、半年間、服用しました。

2008年の3月に受けたCT検査と採血検査は正常で、再発はしていないといわれました。その後はかゆみがつらく、発疹もあるため、フェマーラを休薬しています。これらの症状が軽減したら、再開する予定ですが、補助療法として今後もやるべきか悩んでいます。また、このような状況で、10年以内の再発率はどのくらいでしょうか。

(東京都 女性 60歳)

A フェマーラにこだわらずに、検討すべき

最初の質問文について、気になった点を指摘しておきます。「リンパ節転移のない2A期」で「10年生存率は25~35パーセント」という説明を医師から受けたようですが、これはご相談者の書き間違いか、医師の説明を勘違いして聞き取っている可能性があります。

リンパ節転移のない2A期での10年生存率が25~35パーセントというデータはありません。ご相談者の年齢(60歳)を考慮すると、10年生存率は通常、65パーセントほどです。再発率は25~35パーセント程度です。10年生存率と再発率を勘違いされているのかもしれません。ご相談者はAC療法を完遂されていますから、その分、再発率は若干(約4~6パーセント)下がっています。

ハーセプチンが完遂できなかったのは残念ですが、今後さらにリスクを軽減する方法として、ホルモン療法が標準的です。

ただし、ER(-)で、PR(+)というのは比較的珍しいパターンであり、この場合でもホルモン療法は適応になりますが、効果が少し弱いのではないかという議論もあります。

「フェマーラを5年、できれば10年服用することが大切と納得」されているようですが、これには、あまり根拠がありません。

確かに、ノルバデックス(一般名クエン酸タモキシフェン)を5年間服用した後にフェマーラを5年間服用すると、ノルバデックスのみ服用した場合よりも治療成績がよくなるというデータはあります。けれども、最初からフェマーラを10年間服用することが、5年間服用するよりもよいかどうかはまだわかっていません。増加する副作用にまさるメリットがあるかどうかが不明なのです。

ご相談者の場合、フェマーラで副作用が強く出ているのなら、アリミデックス(一般名アナストロゾール)やアロマシン(一般名エキセメスタン)など、ほかのアロマターゼ阻害剤を試してみるのが一般的です。ノルバデックスを服用することも選択肢の1つです。

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