2期の舌がん。声を温存する方法は?

回答者:林 隆一
国立がん研究センター東病院 頭頸部腫瘍科形成外科科長
発行:2012年5月
更新:2019年8月

  

舌の側面に白いしこりができ、辛い物などを食べると痛む日々が続き、おかしいと思い、お医者さんに診てもらったところ、2期の舌がんであると言われました。私は僧侶をやっており、お経を唱えたり、声を出さなければならないことが多いので、どうしても手術は避けたいと思っています。何か良い治療法はありませんか?

(新潟県 男性 62歳)

A 動注化学療法と放射線の併用に期待

舌がんの治療において、最善の治療法はやはり、手術によって腫瘍部分を切除することです。腫瘍ができている部分にもよりますが、2期の舌がんでも3cmまでの大きさでしたらば、滑舌などに支障をきたすことは少ないです。

しかし、腫瘍が3cm以上であったり、舌の付け根部分にあるような場合は、手術で切除する部分が広範囲になり再建手術が必要となる場合があります。そうなると滑舌に問題が生じる可能性が高まります。

そのような場合、最近ではシスプラチンという抗がん剤を使った選択的動注化学療法と放射線治療を併用した治療法に期待が集まっています。選択的動注化学療法とは、足の太もも部分を通る大腿動脈からカテーテルを挿入して、舌動脈や顔面動脈などのがんに栄養を与えている動脈に対し、直接抗がん剤を投与する治療法です。がんに対し効果的に抗がん剤を投与でき、全身的な副作用が出にくいなどのメリットがあります。

その他、組織内照射という方法もあります。この治療方法は、イリジウムやセシウムなどの放射線の線源を腫瘍に7日程度埋め込む治療法です。ただし、この治療法に関しては線源管理の点から現在では限られた施設でのみ行われています。

シスプラチン=商品名ブリプラチン/ランダ

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