高血圧と糖尿病の持病があると、手術はできないと考えてよいか
子宮体がんの1期と言われました。私は、長年、高血圧と糖尿病の持病で苦しんできました。通常なら外科手術を行うようですが、私の場合、1期でも高血圧と糖尿病の合併症を考えて、手術ではなく、放射線療法を提案されています。高血圧や糖尿病があれば、手術はできないと考えてよいでしょうか。また、放射線療法を選んだ場合の副作用や、治療成績について教えてください。
(大分県 女性 61歳)
A 大学病院や総合病院などでは、手術前にコントロールする
子宮体がんでは、患者さんの多くが高血圧と糖尿病などの疾患を合併していることが少なくありません。
大学病院や総合病院などでは、細分化された複数の診療科を備えており、高血圧や糖尿病の治療も専門医が担当していることが多いようです。このような複合合併症のある場合は、チーム医療による多角的な対応が必要です。
相談者の高血圧と糖尿病がどの程度なのか不明ですが、多くの大学病院や総合病院などでは、高血圧や糖尿病は事前にコントロールし、手術を行うことができます。
相談者の手術の可否の判定には、麻酔科の医師の判断も重要になります。
手術が絶対的に不可ならば、放射線療法は、1つの選択肢になりますが、本治療法による副作用などは理解しておくべきです。
放射線療法は、腸炎や、膀胱炎、皮膚炎、リンパ管炎、リンパ浮腫などの後遺症を伴うことがあります。
また、子宮体がん1期への放射線療法は、一般的な治療法ではないため、正確なエビデンス(科学的根拠)は提示されておらず、その治療効果を述べることは困難です。