50歳のときに急性膵炎。膵炎と膵臓がんは関係があるか

回答者:上野 秀樹
国立がん研究センター中央病院 肝胆膵内科医師
発行:2008年11月
更新:2013年11月

  

このところ食欲がなく、体重は3カ月で4~5キロ減少しました。気のせいか、胃のあたりがムカムカすることもあります。50歳のときに急性膵炎になったことがあり、膵臓がんではないかと心配になることがあります。年に1度受けている健康診断では、異常はとくに指摘されていませんが、検査を受けたほうがよいですか。また、膵炎になったことのある人は膵臓がんになりやすいなど、膵炎と膵臓がんには何か関係がありますか。

(岡山県 男性 55歳)

A 慢性膵炎の人は膵臓がんになりやすいという報告はある

慢性膵炎の患者さんは膵臓がんになりやすいという報告はありますが、過去に1度、急性膵炎を起こしたことがある患者さんが膵臓がんになりやすいかどうかは、まだ明らかにされていません。しかし、食欲の低下や腹部のむかつき、体重減少などの症状は、胃潰瘍などの良性の疾患でも起こりますが、膵臓がんの症状の1つでもあります。膵臓がんのスクリーニング(ふるい分け)として主に行われる検査は、採血や超音波検査、CT検査などです。1度、膵臓がんを含めて、精密検査を受けられることをお勧めします。

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