免疫チェックポイント阻害薬で肺がん治療はさらなる進歩へ
2015年2月
「免疫チェックポイント阻害薬の登場で、肺がん治療はさらに進歩すると考えられます」と話す慶応義塾大学医学部の副島研造さん手術、抗がん薬治療、放射線療法に並び、第4の治療法として今、俄然注目を浴びているのが免疫療法だ。中でも「免疫チェックポイント阻害薬」は、肺がん領域でも、期待の持てる治療成績をあげている。 新しい免疫療法の臨床試験が進んでいる 現在、肺がんの治療薬の開発で、最も過熱しているのが新しい...
免疫療法
2015年2月
「免疫チェックポイント阻害薬の登場で、肺がん治療はさらに進歩すると考えられます」と話す慶応義塾大学医学部の副島研造さん手術、抗がん薬治療、放射線療法に並び、第4の治療法として今、俄然注目を浴びているのが免疫療法だ。中でも「免疫チェックポイント阻害薬」は、肺がん領域でも、期待の持てる治療成績をあげている。 新しい免疫療法の臨床試験が進んでいる 現在、肺がんの治療薬の開発で、最も過熱しているのが新しい...
2015年1月
左端がHeather L. McArthur氏(Photo by .AN)ASCO/Todd Buchanan 2014 Technical Questions 前号に続き昨年(2014年)9月に米国サンフランシスコで開催された米国臨床腫瘍学会乳癌シンポジウム(ASCO Breast Cancer Symposium)から、今号では、メラノーマ(悪性黒色腫)の治療成績を飛躍的に改善した新たな免疫療...
2014年6月
「現在肺がんで開発が進められている3タイプの薬剤は、将来期待がもてます」と話す田村研治さんがん免疫療法は、第4のがん治療として長年期待されてきたが、これまでなかなか良い結果を得ることができなかった。しかし、最近になってその状況が変わりつつある。これまでの免疫療法とは全く異なる発想に基づいて開発された薬剤で、次々と良い結果が得られているのだ。新しいメカニズムの免疫療法の開発が進められているがんに対す...
2013年10月
日本では、がん免疫療法の多くは、保険の効かない自由診療として行われている。そのような状況の中、樹状細胞ワクチン療法で、医薬品としての承認を目指した取り組みが始まった。これまで集積してきた膨大な治療データを解析することで、新たな事実が明らかになっている。樹状細胞ワクチンの研究に取り組む米満吉和さん「日本の認識は遅れている」がんの免疫療法免疫を利用したがん治療の発想は古くからあり、最近の免疫学の進歩に...
2013年10月
免疫療法への正しい理解を呼びかける河上さんがんの3大治療というと、手術、抗がん薬、放射線ということになるが、第4の治療法として注目を集めているのが、免疫療法だ。しかし、海外の学会では盛んに取り上げられているものの、まだその仕組みや治療効果などは研究途上という段階。免疫治療の基礎から現状、展望をレポートする。Q1 そもそも免疫って?免疫とは、生きものが自分の体を守る防御機構のひとつです。外から侵入し...
2013年10月
「免疫療法に関する正しい情報を提供したい」という神垣隆さん近年、がんに対する免疫療法の研究が進み、関心も高まっている。自分の免疫細胞を使ってがんを攻撃する「免疫細胞治療」の専門医療機関として、多くの臨床実績をもつ瀬田クリニックグループ臨床研究・治験センター長の神垣隆さんに話を聞いた。がん免疫療法新時代の幕開けかつては、その治療効果に懐疑的な見方も少なくなかったがん免疫療法。しかし、米国食品医薬品局...
2013年10月
「がん免疫療法はがん治療のトレンドとなりつつあります」という中面哲也さん数あるがん免疫療法の中でも、がんワクチン療法は、延命効果が期待される治療法として注目されており、予防法としても期待されている。一方で、免疫のブレーキの解除を目的とした抗体療法などの開発も花盛りであり、今や、がん免疫療法はがん治療のトレンドとなりつつあるといわれる。国内における先駆的な取組みに迫った。進歩する免疫療法がんの免疫療...
2013年10月
ASCOで免疫抑制に関する研究を発表をした柴田昌彦さんがんに対する免疫療法というと、医療界ではこれまでエビデンス(科学的根拠)の確立されていない未知の領域という認識が支配的だった。しかし、近年は免疫のメカニズムがさまざまな研究により解明され、欧米を中心に注目を集めている。6月に開かれたASCO(米国臨床腫瘍学会)2013では、免疫療法に関する日本人研究者の発表も注目を集めた。がんにおける“第4の治...
2013年10月
がんの免疫とシイタケ菌糸体を研究する川西貴さん免疫療法の中でもキーワードとなっている「免疫抑制の解除」。がんを攻撃する免疫力を無力化しようとする免疫抑制細胞を抑え込もうという、ここ数年で広まった作戦だ。15年前からがん免疫の研究を積み重ね、近年、「免疫抑制」の分野で盛んに研究発表している製薬会社がある。臨床現場の最前線でがん患者さんと接しながら、研究に没頭する一研究員の姿を追った。■図1 シイタケ...
2012年8月
世界中から3万人ものがん領域の専門家が集まり、最新の治療成果が発表される米国臨床腫瘍学会(ASCO)。 これまでの標準治療を大きく変え得る新薬登場など、今年もさまざまな最新トピックスが発表された。その最前線をレポートする。 研究投資の成果が毎年、6月に米国シカゴで開かれる米国臨床腫瘍学会(通称ASCO)。今年で48回目を迎え、本年は「がん撲滅のために協力しあおう」をテーマに世界各国から約3万200...