世界中が待望していた〝首に手術痕が残らない甲状腺内視鏡手術〟を開発
2015年7月
清水一雄 日本医科大学名誉教授/医療法人金地病院名誉院長日本医科大学名誉教授/医療法人金地病院名誉院長の清水一雄さん喉ぼとけの下方に位置する甲状腺のがんは女性に多い。治療の中心は手術だが、首筋を横断するように残る手術痕が、取り分け女性患者や子供たちを悩ませてきた。そんな中、日本医科大学名誉教授(現医療法人金地病院名誉院長)の清水一雄さんは頸部にほとんど傷跡のない内視鏡手術を確立した。治癒率も通常手...
2015年7月
清水一雄 日本医科大学名誉教授/医療法人金地病院名誉院長日本医科大学名誉教授/医療法人金地病院名誉院長の清水一雄さん喉ぼとけの下方に位置する甲状腺のがんは女性に多い。治療の中心は手術だが、首筋を横断するように残る手術痕が、取り分け女性患者や子供たちを悩ませてきた。そんな中、日本医科大学名誉教授(現医療法人金地病院名誉院長)の清水一雄さんは頸部にほとんど傷跡のない内視鏡手術を確立した。治癒率も通常手...
2015年7月
「個別化医療に向けた産学連携プロジェクトが始動しました」と語る吉野孝之さん 大腸がん治療で特徴的なのが、無駄な薬剤投与をしないための遺伝子検査だ。近年確立された方法だが、さらに進化を続けている。大規模な遺伝子診断ネットワークづくりも進行中だ。 KRAS検査は保険適用で実施率99%に 遺伝子を調べて、より効果的な治療を行う個別化医療は、様々ながん種で取り入れられているが、中でも大腸がんは個別化医療が...
2015年7月
「社会復帰を目指した治療を行うことが大切だと考えています」と話す大幸宏幸さん 食道がんは早い段階からリンパ節転移を起こしやすい。そのため手術では食道の切除に加え、頸部、胸部、腹部に及ぶリンパ節を取り除く必要があり、体への負担が大きい。そこで、患者さんの社会復帰までを見据え、開胸・開腹よりも傷や痛みの少ない「胸腔鏡・腹腔鏡下手術」が注目されている。 切除と再建が必要な 食道がんの手術 食道がんは食道...
2015年7月
地域の診療所などとも連携して在宅患者さんをサポートする出水クリニック院長の出水 明さん出水クリニック 〒596-0046 大阪府岸和田市藤井町1-12-5 エアリーズ上野1FTEL:072-437-5811 FAX:072-437-5836URL:www.demizu-c.or.jp 出水(でみず)明さんが院長を務める出水クリニック(大阪府岸和田市)は、外来診療と並行して在宅診療を行っている。慣...
2015年7月
やまだ みつぎ 千葉県がんセンター看護局通院化学療法室看護師長。2006年日本看護協会がん化学療法看護認定看護師認定。11年聖隷クリストファー大学大学院博士前期課程修了(看護学修士)。同年、がん看護専門看護師認定。13年より現職。日本がん看護学会、日本臨床腫瘍学会、日本看護研究学会所属 抗がん薬治療をやめたくないから、医師にしびれがつらいと言えない……そんな葛藤を抱えていませんか? 特効薬はなくと...
2015年7月
「新規治療薬のこの1~2年の投与実績から、よりよい活用法が見えてきました」と話す水沼信之さん 治癒切除不能の進行・再発大腸がんの治療は、分子標的薬の登場で飛躍的に向上している。それでも3次治療、4次治療の段階になると治療薬がない状態になっていたが、2013年に分子標的薬スチバーガ、14年に抗悪性腫瘍薬ロンサーフが新たに加わって選択肢が増え、最適な治療を続けることができるようになってきた。 相次ぐ分...
2015年7月
「なかなか分子標的薬が登場しなかった胃がん領域において新薬が承認されたことは1つの進歩と言えるでしょう」と語る朴成和さん 手術による切除が困難と判断された進行・再発胃がんの化学療法に、ファーストラインではエルプラット(2015年3月承認)、セカンドラインでは分子標的薬のサイラムザ(同)が加わった。かつて胃がんは抗がん薬が効きにくいがんと言われたが、着実に治療の選択肢が広がりつつある。 入院せずに外...
2015年7月
胃がんの怖さに腹膜播種がある。決して珍しい症状ではなく、胃がんでの死亡者のうち、半数近くが腹膜播種に苦しむとされている。これまでは化学療法を受けても予後が悪いとされてきたが、近年は新しい併用療法の研究が進んでいる。その中でも、とくに注目されているのが、パクリタキセルなどを用いた腹腔内投与併用療法。この併用療法に2006年から取り組んでいるのが東京大学医学部附属病院腫瘍外科。本誌では、これまでにも数...
2015年6月
「最近強力な免疫療法もどんどん登場していますが、ペプチドワクチンはまだまだ捨てたものではないと考えています」と話す国立がん研究センターの中面哲也さん がん治療では、外科療法、化学療法、放射線療法に続く第4の治療法として期待されている「がん免疫療法」だが、まだ標準治療とはなっていないのが現状だ。がん抗原の発見により、1990年代以降、副作用なくがん細胞だけをやっつける〝特異的免疫療法〟の時代となり、...
2015年6月
「遺伝子変異由来のがん抗原を見つけ、ワクチンとして治療に応用していくことを考えています」と語る笹田哲朗さん 従来のがんワクチン療法で使われていたのは、ほとんどが遺伝子変異のない自己抗原だった。そのため免疫原性が低く、十分な治療効果が得られなかったと考えられている。そこで期待されるのが、遺伝子変異由来のがん抗原だ。肺がん治療に使われるEGFR-TKI(上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害薬)に耐性...