2次障害を予防して生活の質を保とう 抗がん剤による末梢神経障害の特徴とその対策
2008年4月
大阪大学病院 化学療法部看護師長の 田墨惠子さん ある特定の抗がん剤の副作用で起こる「手足のしびれ」は患者さんが日常生活をしていく上で重大な影響を及ぼしかねない。 がんを治療するにあたって避けて通れないことだとしても、なんとか改善する手立てはないのだろうか。 そういった患者さんの悩みを多く聞く立場にある大阪大学病院化学療法部看護師長の田墨惠子さんに伺った。 しびれは特定の抗がん剤に限って...
抗がん薬治療
2008年4月
大阪大学病院 化学療法部看護師長の 田墨惠子さん ある特定の抗がん剤の副作用で起こる「手足のしびれ」は患者さんが日常生活をしていく上で重大な影響を及ぼしかねない。 がんを治療するにあたって避けて通れないことだとしても、なんとか改善する手立てはないのだろうか。 そういった患者さんの悩みを多く聞く立場にある大阪大学病院化学療法部看護師長の田墨惠子さんに伺った。 しびれは特定の抗がん剤に限って...
2008年4月
福岡大学病院 腫瘍・血液・感染症内科部長の 田村和夫さん 抗がん剤治療の副作用は、悪心・嘔吐、脱毛、食欲不振、下痢、便秘、手足のしびれ、口内炎、白血球減少など、多種多様だ。しかも、ひどくなると、治療をストップする羽目になる。 折角出ているその効果を止めないためにも、そして日常生活を快適に送るためにも、副作用対策をきちんとしておく必要がある。 抗がん剤の副作用は多種多様 [悪心・嘔吐を起こ...
2008年4月
国立看護大学校 成人看護学教授の 飯野京子さん 抗がん剤をめぐる状況は、ここ数年で大きく様変わりしています。抗がん剤の種類や副作用を抑える薬剤も増え、一昔前のような激しい副作用は起こりにくくなっていますが、適切な対策がとられていない例もみられます。 副作用対策に詳しい国立看護大学校教授の飯野さんに、抗がん剤治療の最近の傾向と患者の心得をうかがいました。 抗がん剤は正常細胞にも影響 抗がん...
2007年7月
東京慈恵医大腫瘍・血液内科教授の 相羽恵介さん 病院の外来へ通って行う抗がん剤治療が日常化してきている。 入院して行う抗がん剤治療と違い、基本的に自宅で過ごせ、いつもと変わらない生活や仕事ができるが、その一方、患者さんは副作用に気をつけながら、自分で体調を管理していく必要がある。 どのようなことに注意し、どう対処していけばよいのか。 患者さんの自己管理のチェックポイントを挙げてみよう。 ...
2007年7月
静岡がんセンター呼吸器内科部長 山本信之さん 肺がんでは、「第3世代レジメン」と呼ばれる新しい抗がん剤の組み合わせや、分子標的薬のイレッサが使われるようになり、副作用についても新しい知識が必要になっています。 抗がん剤治療の第一人者である静岡がんセンター呼吸器内科部長の山本信之さんに副作用対策の解説と最新情報についてお聞きしました。 肺がん化学療法の最近の傾向 肺がんは、発見された時点で...
2007年4月
なかじま かずこ 1988年国立療養所兵庫中央病院付属看護学校卒業後、同病院外科病棟、千葉県がんセンターの勤務を経て、02年静岡県立静岡がんセンター呼吸器科病棟副主任。 同年がん化学療法看護認定看護師取得。 03年同センター呼吸器科病棟副看護師長、05年血液幹細胞移植・小児科病棟勤務。抗がん剤でどんな副作用が起こる?副作用メモをつけて、自分のパターンを知る「抗がん剤による副作用は、抗がん剤の種類や...
2007年3月
静岡がんセンター がん化学療法看護認定看護師の 中島和子さん なかじま かずこ 1988年国立療養所兵庫中央病院付属看護学校卒業後、同病院外科病棟、千葉県がんセンターの勤務を経て、02年静岡県立静岡がんセンター呼吸器科病棟副主任。 同年がん化学療法看護認定看護師取得。 03年同センター呼吸器科病棟副看護師長、05年血液幹細胞移植・小児科病棟勤務。 抗がん剤治療の現状は?抗がん剤や吐き気止め...
2007年1月
周囲の想像以上に、患者さんにとってつらい症状は「倦怠感・疲れ」 抗がん剤治療を受けている(受けた)割合は、回答者が患者さん本人の場合では84パーセント、回答者が家族の場合では79パーセントであった。 抗がん剤治療に伴って感じる症状を聞いたところ、患者さん本人では「倦怠感・疲れ」(70パーセント)が最も高く、「吐き気・嘔吐」(67パーセント)、「食欲不振」(66パーセント)を上回る傾向がみられた...
2006年11月
がん看護専門看護師の 小迫冨美恵さん 整ってきたがんの化学療法を受ける態勢と医療者からの援助 [抗がん剤の効果と毒性] 抗がん剤は治療域の幅が狭いため、腫瘍に対して効果を発揮する反面、副作用も伴う 最近、がんの化学療法の現場が大きく変わりつつある。「がん看護専門看護師」や「がん化学療法看護認定看護師」が活躍し始め、がん患者とその家族へ温かい援助の手が積極的にさしのべられるようになってきた...
2006年3月
新しい作用機序ではあるけれど……かつて「分子標的治療(分子標的薬)」といった言葉がブームになり、それは今でも続いています。がん研究の最先端から生まれた技術であり、従来の抗がん剤とは性質の異なる作用を期待できることもあって、医療従事者だけでなく患者さんにも広く知られるところとなりました。学会などでは、「分子標的治療」と題した講演が人であふれかえるほどです。いつの時代にも、注目を集めるキーワードが存在...