検査・治療法

ハイパーサーミア(がん温熱療法)とは――抗がん薬や放射線療法の標準治療との併用で効果

2019年5月

「がんの治療は、まずガイドラインに示された標準治療を行うのが鉄則。その上で、ハイパーサーミアを上乗せするのが望ましい」と話す今田肇さん がん細胞は正常組織に比べ熱に弱い。この性質を治療に応用したのがハイパーサーミア(がん温熱療法)だ。がんが存在する領域に体表面からテレビやラジオで使われる周波数の高周波電流を流して加温し、がん細胞を死滅させる。また、化学療法や放射線療法と併用すると、それぞれの治療効...

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国内初の医療機器承認で開発に拍車がかかる AIを活用した大腸がんリアルタイム内視鏡診断サポートシステムの開発状況

2019年4月

年間罹患者数約15万人で、年間死亡者数は女性では1位、男性では3位という大腸がん。しかし前がん病変やごく早期がんで発見できれば、十分に根治が見込める。そんな大腸がんの早期発見と死亡数抑制への貢献が期待できるのが、AI(Artifical Intelligence:人工知能)を利用した診断だ。この分野では現在、昭和大学横浜市北部病院を中心としたグループのシステムが、2018年に医療機器承認された。さ...

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他のがん種よりも早期介入が必要 目を逸らさずに知っておきたい悪性脳腫瘍の緩和・終末期ケア

2019年4月

「終末期を、どこで、どう過ごしたいか。怖がらずに担当医や家族とよく話し合って、悔いのない時間を過ごしてほしいです」と語る青木友和さん 希少がんである悪性脳腫瘍。治療を尽くすことはもちろんだが、同時に緩和・終末期ケアについて冷静に考えておくことは、患者だけでなく家族のためにも大切ではないだろうか。しかし、悪性脳腫瘍の緩和・終末期ケアに関する情報は、世界的に見てもまだ少ない。ヨーロッパでは2017年に...

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標準治療では治癒が難しい悪性脳腫瘍の治療に光明が ホウ素中性子捕捉療法「BNCT」の実用化が見えてきた

2019年4月

「数年後には必ず実用化できるようにしたい」と語る中井啓さん 難治性である原発悪性脳腫瘍に対する、新たな治療の選択肢として期待されているホウ素中性子捕捉療法「BNCT」。手術や従来の放射線治療では対処しきれない症状に対して、わずか1回の照射で効果が期待できるとされる治療だ。現在、京都大学を中心とするチームが脳腫瘍と頭頸部がんを対象に治験を実施中だ。今後は、原発悪性脳腫瘍に対する治療の実現を目指したい...

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光の力でがん細胞を叩く治療 悪性脳腫瘍に光線力学的療法(PDT)併用の実力

2019年4月

「手術中に腫瘍摘出を援護射撃してくれるPDTは、医療者から見てもいい治療法だと思います」と語る村垣善浩さん 脳機能を温存しながら腫瘍を摘出するという、ギリギリのせめぎ合いの中で行われる脳腫瘍摘出術では、正常組織との境目に、どうしても取り切れない腫瘍組織が残ってしまう。そこに登場したのが光線力学的療法(PDT)。取り切れなかった腫瘍組織を、光化学反応を利用して死滅させるPDTの威力と可能性に迫ってみ...

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新たにウイルス療法や免疫チェックポイント阻害薬など 悪性度の高い膠芽腫などの脳腫瘍治療に見えてきた可能性

2019年4月

「ブドウ糖に近い成分を用いたFDG-PETは、ブドウ糖を非常に消費する脳の検査には適切でないため、アミノ酸の1つメチオニンを用いたPET検査が早く保険適用になって欲しい」と語る西川さん 人口10万人あたり約19人がなると言われ、しかも130種以上と種類が多いため、それぞれの罹患数が少なく、エビデンス(科学的根拠)が蓄積されにくい原発性脳腫瘍。そのため標準化が遅れ、日本で初めて「脳腫瘍診療ガイドライ...

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ステージⅡ、Ⅲの直腸がんにはまず化学放射線療法を 進行直腸がんに対する術前化学放射線療法は世界基準

2019年3月

「ステージⅡ、Ⅲの直腸がんにはまず化学放射線療法を行い、反応のよくない患者さんには術後転移を防ぐ抗がん薬の開発を世界は目指しています」と話す貞廣さん 大腸がんは、結腸がんと直腸がんに分かれ、治療方針や治療の難易度も異なりある意味別のがんと言っても過言ではない。骨盤内の狭い領域で治療に当たらなければならない直腸がんは、がんの局所制御と同時に、周囲の神経などを傷つけないようにして機能を温存する必要があ...

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体重減少・食欲改善の切り札、今年いよいよ国内承認か がん悪液質初の治療薬として期待高まるアナモレリン

2019年3月

「第Ⅲ相試験でいちばん厳しいと思われた膵がん患者さんの成績がよかったので、肺がんだけでなく消化器がんにも試してみる価値がある」と語る古瀬純司さん 進行したがん患者に多く見られる悪液質は、患者のQOL(生活の質)を著しく低下させるにもかかわらず、長い間効果的な治療法を見出せなかった。しかし、初の治療薬アナモレリンが国内で実施された第Ⅱ相臨床試験で、非小細胞肺がん患者の悪液質に対する有効性が確認された...

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日本初!免疫チェックポイント阻害薬の臓器横断的適応 高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)大腸がんにもキイトルーダ承認

2019年3月

「免疫治療が効く人を探し当てるバイオマーカーはまだたくさんあるはずです」と語る赤木究さん 抗腫瘍薬や分子標的薬に効果が乏しいことが多いMSI-H大腸がんに、2018年末、光が射した。免疫チェックポイント阻害薬キイトルーダの承認だ。しかも、大腸がんだけでなく、MSI-Hという遺伝情報にたくさんの変化を起こしている固形がんすべてに承認されたのだ。MSI-Hがんに免疫療法がなぜ有効なのか、そのメカニズム...

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免疫チェックポイント阻害薬と体幹部定位放射線治療(SBRT)併用への期待 アブスコパル効果により免疫放射線療法の効果が高まる⁉

2019年2月

「向って行く方向性は同じ。放射線治療医と呼吸器内科医、腫瘍内科医が協力して新しい可能性を拡げていきたい」と話す大西洋さん 免疫チェックポイント阻害薬の登場により、進行肺がんの治療に大きく光が差してきたが、単剤では遠隔転移を排除できる率は十分とは言えない。そんな中で期待されているのが放射線との併用療法だ。放射線療法が固形がんに対する免疫チェックポイント阻害薬の効果を増強する可能性があることを検証する...

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