治癒力を引き出す がん漢方講座 第1話 がん治療における漢方の役割
2006年3月
ふくだ かずのり 銀座東京クリニック院長。昭和28年福岡県生まれ。熊本大学医学部卒業。国立がん研究センター研究所で漢方薬を用いたがん予防の研究に取り組むなどし、西洋医学と東洋医学を統合した医療を目指し、実践。 西洋医学と漢方医学は相互に補完しあえる 西洋医学では、病気の原因に直接働きかけて、それを取り除くことによって病気を治療することが基本になっています。使う薬も、作用が強く確実な効力のものを...
2006年3月
ふくだ かずのり 銀座東京クリニック院長。昭和28年福岡県生まれ。熊本大学医学部卒業。国立がん研究センター研究所で漢方薬を用いたがん予防の研究に取り組むなどし、西洋医学と東洋医学を統合した医療を目指し、実践。 西洋医学と漢方医学は相互に補完しあえる 西洋医学では、病気の原因に直接働きかけて、それを取り除くことによって病気を治療することが基本になっています。使う薬も、作用が強く確実な効力のものを...
2006年3月
がん細胞を狙い撃ちする「樹状細胞療法」 「樹状細胞」とは、免疫の司令塔のような役割をしている重要な細胞です。この樹状細胞を用いた免疫療法が「樹状細胞療法」です。樹状細胞はがん細胞を食べて、その断片を表面に提示し、リンパ球にがん細胞の特徴を教えます。その結果、リンパ球はがん細胞を識別できるようになり、がん細胞だけを攻撃します。本法は、これまでの免疫療法のBCG療法や活性化リンパ球療法とは異なり、がん...
2006年3月
最後の命綱? の血管内治療がんの血管内治療ががん患者とその家族から頼りにされ、広く普及しつつある。かなり大きながん病巣でも驚くほど縮小し、ときには消失させることもあるため、切羽詰まった思いから血管内治療を受ける患者が後を絶たない。とりわけ、「もう治療の手がありません」と医師から告げられた少なからぬ進行がん・再発がんの患者にとって、血管内治療は「最後の命綱」と受けとめられている。しかし、がんの血管内...
2006年2月
東京都立駒込病院外科部長の 戸井雅和さん 東京都立駒込病院内科医長の 屠聿揚さん アロマターゼ阻害剤の時代 「乳がんについてもっと知ろう~ホルモン治療と副作用について~」シンポジウムでの光景 乳がんのホルモン療法では、ノルバデックス(一般名タモキシフェン)が普及し、長い間、大きな役割を果たしてきた。90年代後半、第3世代の新しい閉経後乳がんの経口治療薬としてアロマターゼ阻害剤が登...
2006年2月
国立看護大学校 成人看護学教授の 飯野京子さん いいの けいこ 1960年生まれ。 82年新潟大学医療技術短期大学部卒。 99年聖路加看護大学大学院修士課程卒。 82年国立がん研究センター中央病院看護師。 01年国立看護大学校成人看護学教授。 専門は成人看護学、がん看護。 抗がん剤治療中に皮膚トラブルが起こったら?清潔を心がけ、保湿剤やクリームで潤いを補給し、皮膚を保護する がん治療に関...
2006年2月
国立看護大学校 成人看護学教授の 飯野京子さん いいの けいこ 1960年生まれ。 82年新潟大学医療技術短期大学部卒。 99年聖路加看護大学大学院修士課程卒。 82年国立がん研究センター中央病院看護師。 01年国立看護大学校成人看護学教授。 専門は成人看護学、がん看護。 放射線皮膚炎になったら?こすったりかいたりせずに、放射線科医師に相談するのが解決の早道放射線皮膚炎 放射線治療には皮膚...
2006年1月
風邪をひくと「それは免疫が落ちているからだよ」、「もっと栄養のあるもの食べて免疫力をアップしなきゃ」などとよく言います。 ことほどさように今や、免疫という言葉は、誰もが知っています。しかし、この免疫ほど誤解され間違って使われているものもないのです。 実は、免疫というのは、そう単純なものではありません。非常に複雑怪奇でさまざまなものが錯綜し、微妙なバランスの上に成り立っている体のシステムなのです。こ...
2006年1月
患者さんのがん細胞だけを敵と認識する治療用細胞をオーダーメイド がん細胞は、リンパ球の攻撃を巧みに避け、どんどん成長してしまいます。これまで主流とされてきた免疫細胞療法の多くは、血液からリンパ球を取り出して体外で増殖し、活性化した後に患者さんに戻すという治療ですが、患者さんのがん細胞に的を絞って効率よく治療することは困難でした。 「樹状細胞」は、リンパ球に細菌やがんなどの体内の異物を攻撃するよ...
2006年1月
大阪大学大学院免疫造血制御学 研究室教授の杉山治夫さん 丸山ワクチンとどう違う?がんの免疫療法は、免疫機能全体を高める治療から、がんに対する免疫機能に絞って、つまりがんを狙い撃ちする新しい免疫療法の時代に入っている。このことは、すでに述べられ繰り返しになるが、その狙い撃ち療法として1990年代から期待されてきたのが1つは先にも紹介された樹状細胞療法、そしてもう1つは新しいがんワクチン、「がん抗原」...
2006年1月
成長率 年40~50パーセント1999年4月、東京・世田谷の閑静な住宅地の一角に、クリニックがひっそりとオープンした。瀬田クリニック――日本で初めての活性化自己リンパ球療法によるがん治療専門クリニックである。一部マスコミでは「副作用のない夢のがん治療法」と喧伝され患者の期待を集めたものの、がん治療を専門に手がける医師、研究者からはほとんど見向きもされることがなかった。これが日本での一般のがん患者を...