
2011年9月
急性骨髄性白血病の薬物療法に力を入れる 宮脇修一さん 性骨髄白血病の薬物療法が大きく変わりつつある。とくに再発防止のために重要な寛解後療法では、予後因子に基づいた予後予測によって治療法が選ばれるようになり、長期生存率の向上が期待されている。 日本人の白血病の5割を占める急性骨髄性白血病は日本人に多いのが特徴だ。欧米人の白血病のうち、急性骨髄性白血病が占める割合は2~3割だが、日本人の白血病で...


2011年9月
CMLの最終ゴールは治癒をめざすことと語る 高橋さん 慢性骨髄性白血病(CML)の治療や予後は、グリベックの開発によって一変しました。 そして最近、これをさらに進化させたタシグナ、スプリセルという2つの新薬が登場し、完全治癒へ期待を大きくふくらませています。 異常な染色体の発現が引き金になる病気白血病は、白血球や赤血球などのもとになる造血幹細胞ががん化し、未成熟な白血球(白血病細胞)が、骨髄や...


2011年5月
自治医科大学 内科学講座血液学部門 准教授の 永井正さん 分子標的薬グリベックの登場で治療成績が劇的によくなった慢性骨髄性白血病。 最近では、スプリセル、タシグナといった新しい薬剤が出てきて、完全治癒を目指すことが新たな目標になっています。 グリベックの登場で一変 [慢性骨髄性白血病とは?] 永井 正:白血病・悪性リンパ腫がわかる本(法研)より 血液が作られる骨髄の中で、血液細胞の元になる...


2011年5月
亀田総合病院 血液・腫瘍内科部長の 末永孝生さん 新薬の登場で、がんの進行を以前よりずっと長く抑えられるようになってきた多発性骨髄腫。 そこへさらに2010年にレブラミドという新しい薬剤が加わり、多発性骨髄腫の治療は大きく変わった。 免疫を担う血液細胞ががん化する病気 [多発性骨髄腫で起こりやすい臓器障害] 高カルシウム血症 血中カルシウム値> 11㎎/㎗ ...


2011年5月
日本赤十字社医療センター 血液内科部長の 鈴木憲史さん 年々、患者数に増加傾向がみられる多発性骨髄腫。症状がさまざまで個人差もあるが、最近では、そのメカニズムが解明されつつある。 そこで、適切な治療をするために、どのような症状が現れ、どのように診断するのかを確認していきたい。 骨髄で増え、血液細胞を駆逐血液のなかには、さまざまな血液細胞がある。そのすべての源になっているのが、骨髄でつくられる...


2011年5月
自治医科大学医学部 内科学講座 血液学部門講師の 鈴木隆浩さん 難治性の血液がんの一種、骨髄異形成症候群に、昨年から立て続けに2種類の薬が承認され、治療の選択肢の広がりに希望が持てるようになってきた。 血球になる造血幹細胞が突然変異を起こす病気骨髄異形成症候群という病気は、一般にはあまり知られていない。調べようとしても一般向けの解説は少ないし、専門的な解説を読んでみると、染色体の話などが出てき...


2011年5月
東京医科大学病院 血液内科講師の 後藤明彦さん リンパ腫細胞に取りつき、そこで周囲に放射線を照射するという新しい作用を持つ悪性リンパ腫の治療薬がある。 再発・難治性、低悪性度のB細胞性リンパ腫なら、80パーセントに奏効し、完全寛解率は64パーセントだという。 がん化したリンパ球がかたまりを作って増殖白血球の一種であるリンパ球が、リンパ節などでかたまりを作り、増殖するのが悪性リンパ腫だ。ホジキン...


2011年5月
国立がん研究センター中央病院 血液腫瘍科病棟医長の 渡辺隆さん 悪性リンパ腫の治療は、リツキサンの登場で大きく変わったが、さらに放射性同位元素を搭載した抗体・ゼヴァリンや、トレアキシンなど新世代の治療薬が登場。今後も有望な新薬が次々に登場する予定で、さらなる治療効果の上積みが期待されている。 適切な治療の基本は診断 [悪性リンパ腫の診断から治療開始までの過程] &n...


2010年12月
群馬県済生会前橋病院 白血病治療センター長の 佐倉徹さん 65歳未満の合併症のない急性骨髄性白血病の患者さんでは、約80パーセントに完全寛解が得られても半数以上が再発する。 再発を防ぐために強力な化学療法や造血幹細胞移植が行われるが、その副作用は命に関わることもある。 そこで今、急性骨髄性白血病の再発リスクをさまざまな方法で計測し、それぞれに応じた治療戦略を立てようという試みが進んでいる。 急...


2010年10月
埼玉医科大学総合医療センター 血液内科教授の 木崎昌弘さん 血液がんの1つである骨髄異形成症候群(MDS)は、有効な薬がほとんどなく、完治を期待するには造血幹細胞移植しか手立てがなかった。しかし最近、効果の優れた新薬が次々に開発され、薬物療法の治療成績アップに期待が集まっている。 標準治療が確立されていない [骨髄異形成症候群の治療法] 造血幹細胞移植 ●完治が期待できる ●適応は高リスク群...
