2011年8月
「口の中を清潔に保つことで 味覚障害は改善できる」と話す 青木久美子さん がん治療によって引き起こされる味覚障害。「何を食べても砂を噛むよう」「今までしていた味とは全く違う」――。 こんな悩みを抱えている患者さんは多いのではないだろうか。 ここでは、味覚障害に対するケアを紹介する。自分でできる対策もあるので、ぜひ試してもらいたい。味覚障害が起こる抗がん剤の種類や時期はさまざま[味覚障害の症状] ...
2011年8月
粘膜炎のコントロールは、治療継続にとても重要と語る 瀧内比呂也さん がん治療では抗がん剤によって消化管の粘膜に障害を受ける粘膜炎(下痢・口内炎)という副作用がよく起こる。 しかし、それを抑える有効な治療法がこれまでなかった。そこで、この粘膜炎に対する効果が多数報告されはじめた成分栄養剤が注目されている。 この成分栄養剤の新しい可能性について、外来化学療法治療の最前線に立つお3方に訊いてみよう。成...
2011年4月
東京医科歯科大学大学院 医歯学総合 研究科心療・緩和医療学分野 准教授の 松島英介さん がんの患者さんの3~4割は、何らかのうつ症状を示しているといわれる。 もし「自分も?」と思い当たるなら、その気分は本当にただの落ち込みなのか、改めて振り返ってみたほうがいい。 なぜならうつは薬で治る病気であり、抗うつ薬は近年、劇的な進歩を遂げている分野だからだ。 そこで、がん治療におけるうつ症状の見分け方とさ...
2011年2月
国立がん研究センター東病院 頭頸部腫瘍科・形成外科副科長の 田原信さん これまで、とかく抗がん剤の効果ばかりが注目されがちだった食道がんや頭頸部がんの化学放射線治療において、抗がん剤の副作用を軽減したり、患者さんの体力や栄養状態を維持する支持療法への注目度が高まってきている。 そこで今回は、厚生労働省研究として第2相試験も行われている、この分野の最前線で活躍する医師の方々にお話を伺った。。 ...
2010年10月
東北大学泌尿器科教授の 荒井陽一さん 子宮頸がんや子宮体がんを対象に行われる「広汎子宮全摘術」は、がんの根治術として確立している術式ですが、手術後に「排尿障害」が起こりやすいといわ痛みなどの症状はなくても、日常生活の障害が非常に大きい尿失禁。 前立腺がんの手術後、重い尿失禁に苦しんでいる人も決して少なくない。これまで日本ではあまり対策がなかったが、東北大学泌尿器科教授の荒井陽一さんによると「人...
2010年10月
大沢明日美さん(仮名)55歳2006年、激痛で病院にいったところ左乳房浸潤性硬がん。左乳腺全摘手術後、抗がん剤FEC、タキソテールを行った。FEC投与後3週間で脱毛。現在はホルモン剤を服用中 三好鈴子さん 57歳2008年、乳がんと骨転移が同時にわかった。手術は行っていない。ホルモン療法と抗がん剤治療の後、2009年から服用したタキソールで脱毛を体験。現在も脱毛中 大田真希子さん 52歳2006年...
2010年5月
順天堂大学医学部付属 順天堂医院乳腺科科長の 齊藤光江さん 抗がん剤治療で最もやっかいな「悪心(吐き気)・嘔吐」。なかでも大きな課題だった、遅れてやってくる(遅発性)悪心・嘔吐に効果が高い新薬2剤が日本でも承認された。MASCC(国際がん支持療法学会)の制吐療法ガイドライン作成委員の1人である順天堂大学医学部付属順天堂医院乳腺科科長の齊藤光江さんに、最新制吐剤の効果についてお話しいただいた。 ...
2010年5月
国立がん研究センター中央病院 精神腫瘍科医員の 清水研さん がんという病気は、悪い知らせの連続といわれます。最初の告知のとき、進行がんとわかったとき、再発のとき――。 しかも、がんのために生活が変わり、気持ちが追い詰められても家族には見せられないなど、心がつらい思いでいっぱいになることが少なくありません。そんなときはがまんせず、ぜひ専門家のもとを訪ねてください。 がんの告知悪い知らせに衝撃を...
2010年5月
広島大学病院 総合診療科准教授の 佐伯俊成さん がんは、身体的に病気になるだけではない。不安や恐怖なども抱く「心の病気」としての面もある。 この心の状態が悪化すると、適応障害やうつ病などを引き起こし、QOLを著しく低下させ、治療効果も下がる。 これにどう対応したらいいのだろうか。がん患者の2、3割に心の危機が[がんと告げられたときの心の反応]第1相 : 初期反応期(1週以内)・ 不信、否認 ・「...
2010年4月
川崎医科大学 泌尿器科教授の 永井敦さん がん治療のためとはいえ、男性にとって勃起障害は精神的にも大きなダメージ。 しかし欧米に比べると、日本ではこれまで熱心に取り上げられてきませんでした。 ただ川崎医科大学泌尿器科教授の永井敦さんによると、最近では治療法もかなり進歩しているといいます。 遅れている日本の性意識 内心、かなり気にしているのになかなか口にしにくいのが性の悩み。とくに、日本のがん...