2011年2月
気鋭の女性ノンフィクションライターがパートナーの闘病中に直面した切実な問題 いま書店の店頭に『がん患者のセックス』という本が並んでいる。ノンフィクションライターの長谷川まり子さんが、ステージ3の悪性リンパ腫で入院したパートナーのがん治療に付き合った体験を通して、がんとセックスという微妙な問題に真正面から迫った注目の書である。タイトルはいささか固いが、自らの体験も赤裸々に綴っているだけに、がん患者さ...
2011年1月
大腸がんを患った毎日新聞主筆がいまジャーナリストとして感じている使命感 毎週日曜日の朝8時、TBS系列で放映される「サンデーモーニング」のレギュラーコメンテーターの岸井成格さんは、毎日新聞の政治部長、論説委員長などを経て、2010年6月に主筆に就任した、日本を代表するジャーナリストだが、3年前に大腸がんの手術をしたことは、あまり知られていない。若い頃から水俣病、サリドマイド、ハンセン病などの取材を...
2010年12月
すわ くにお 東京大学医学部卒業。マサチューセッツ総合病院、ハーバード大学などを経て、帝京大学教授。医学博士。専門は麻酔学。著書として、専門書のほか、『パソコンをどう使うか』『ガンで死ぬのも悪くない』など、多数。 がんといえば、検診で早期発見して早期治療ということを金科玉条のように考えてきました。でも、「前立腺がんとPSA検査」で扱ったPSAを見ると、それも怪しいようです。それで、前立腺に限らず...
2010年12月
元東大全共闘の闘士が肺がんに罹って覚悟したことがんをきっかけに、もう1度、父子の絆を結びなおしたかのう あきひろ 1946年岐阜県生まれ。1965年、東京大学教養学部文科3類入学後、学生運動に没頭し、東大全共闘の活動家となる。安田講堂陥落後の1969年6月に同大学中退。その後、週刊誌記者などを経て文筆業に従事し今日に至る。2008年、肺がんに罹患し8月に手術。右肺上葉部を切除。がんは直径6.8セン...
2010年11月
すわ くにお 東京大学医学部卒業。マサチューセッツ総合病院、ハーバード大学などを経て、帝京大学教授。医学博士。専門は麻酔学。著書として、専門書のほか、『パソコンをどう使うか』『ガンで死ぬのも悪くない』など、多数。 本項で以前 PSA(前立腺特異抗原)の問題を扱いました。PSAは腫瘍マーカーとして、発現頻度や臓器特異性などの点で「前立腺がんで増える」との基本事実は信頼できます。しかし、「治療の必要...
2010年11月
がんの症状が出たときにはすでに進行中なのです 政治・経済から医療・宇宙まで、多彩な分野で評論活動を続け、「知の巨人」と言われる立花隆さんは、現在、東京大学病院で膀胱がんの治療を受けている。その東大病院放射線科准教授として放射線治療をリードし、緩和ケア診療部長を兼務しているのが、中川恵一さんである。おふたりにがんについて徹底対論していただいた。 たちばな たかし1940年、長崎市生まれ。1...
2010年11月
最新のがん治療法「樹状細胞ワクチン療法」で起業した元外科医のチャレンジ精神樹状細胞ワクチン療法はがんを狙い定めて攻撃します やざき ゆういちろう 1996年4月、東海大学付属病院勤務。2000年、創薬系バイオベンチャー企業に入社。2003年、東京大学医科学研究所細胞プロセッシング寄付研究部門研究員。2004年6月、樹状細胞ワクチン療法を全国展開するテラ株式会社を設立、代表取締役社長に就任。20...
2010年10月
すわ くにお 東京大学医学部卒業。マサチューセッツ総合病院、ハーバード大学などを経て、帝京大学教授。医学博士。専門は麻酔学。著書として、専門書のほか、『パソコンをどう使うか』『ガンで死ぬのも悪くない』など、多数。 今年は梅雨明けと同時に猛暑となり、強い日差しが照りつけました。そこで、皮膚がんと日光・紫外線の関係を思いついて調査してみました。日光、あるいは紫外線が皮膚に悪いことは、一般的にも知られ...
2010年10月
悪性リンパ腫と闘いながら人のためにいのちを懸ける福祉美容師の情熱その人にとっていちばん美しい髪型にすれば誰でも明るくなりますしのだ ひさお 1955年、神奈川県生まれ。中学を卒業後、靴店に就職。その後、美容師の資格を取り、3つの店を持つカリスマ美容師となる。1992年、介護訪問美容師としての活動に対し、社会福祉法人全国心身障害児福祉財団より感謝状を授与される。2008年、静脈瘤の手術後、悪性リンパ...
2010年9月
すわ くにお 東京大学医学部卒業。マサチューセッツ総合病院、ハーバード大学などを経て、帝京大学教授。医学博士。専門は麻酔学。著書として、専門書のほか、『パソコンをどう使うか』『ガンで死ぬのも悪くない』など、多数。 今回は食事とがんの問題について考えます。食事でがんが起こる危険、食事でがんを防ぐ可能性、がん患者の食事、食事でがんを治す方法といったテーマが考えられます。その中で、「食事でがんが起こる...