各種がん

ホルモン剤の投与法を工夫したり、新しい抗がん剤の登場により希望が出てきた 延命が可能になった再燃前立腺がんの薬物療法

2010年2月

奈良県立医科大学 泌尿器科学教室教授の 平尾佳彦さん 前立腺がんのホルモン療法が奏効している患者さんの約半数が、数年の経過を経て再び前立腺がんの活動が活発になる、いわゆる「再燃」状態になる。再燃すると、治療はなかなか難しいが、治療法を工夫したり、有効な抗がん剤の登場により、延命ができる状況になってきた。 急速に増加している前立腺がん 前立腺は、男性だけにある栗の実大の臓器で、膀胱の直下の尿道を...

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「いかに肛門を残すか」から、「いかに肛門機能を維持するか」へ 下部直腸がんになっても、大丈夫! 「究極の肛門温存術」

2010年2月

国立がん研究センター東病院 大腸骨盤外科の 西澤雄介さん 直腸がんの場合、肛門に近い下部にがんができると人工肛門になる率が高くなります。 これを克服する方法として、普及しつつあるのが肛門を締める2つの括約筋のうち、内肛門括約筋だけを切除する手術です。 1999年からこの手術法を導入している国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科では、すでに治癒率では差がないといいます。 下部直腸がんの半数が人工...

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TS-1、シスプラチン、パクリタキセルの併用で生存期間が15カ月に 進行・再発胃がんへのTS-1を含む3剤併用療法が標準治療を超える成果

2010年2月

名古屋医療センター 内視鏡診療部長の 岩瀬弘明さん 2010年改訂版が出る胃がんの治療ガイドラインでは、進行・再発胃がんの標準治療として、TS-1+シスプラチンが推奨される予定だ。臨床試験におけるこの治療法の成績は、奏効率54パーセント、50パーセント生存期間13カ月だった。これを上回る治療成績を残したのが、TS-1+シスプラチン+パクリタキセルの3剤併用療法である。この臨床試験データは、2008...

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お腹に直接抗がん剤を注入し、高い治療効果 あきらめないで!胃がん腹膜播種の治療に新たな光明

2010年2月

東京大学腫瘍外科助教の 石神浩徳さん 胃がんの中でも、がんが進行してお腹中にがん細胞が散らばる腹膜播種。腹膜播種が起こってしまうと治療は難しく、現在のところ治療法は確立されていない。そうした中、新たな方法として注目されているのが、抗がん剤を直接お腹の中に注入してがん細胞を叩く治療法だ。高い治療成績も出始めている。 お腹中にがん細胞が散らばる腹膜播種 胃の粘膜で発生した胃がんは、大きくなると胃の壁...

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高齢に伴う合併症を考慮しながら、QOLを重視した化学療法の選択を 有効性があらわれてきた高齢者への化学療法

2010年1月

大阪市立総合医療センター 臨床腫瘍センター長・ 臨床腫瘍科部長の 武田晃司さん 以前は治療を行わない場合も少なくなかった高齢者の化学療法が変わってきている。 高齢の患者さんがもつ合併症と、副作用を考慮しながら、QOL(生活の質)を重視し、無理のない化学療法が行われている。 若年者と同じように、抗がん剤を併用する臨床試験も実施中で、生存期間の向上が証明され始めた。 高齢者とは何歳以上? がん治療に...

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危険性と効果をきちんと把握して、検査と治療を受けよう これだけは知っておきたい肺がんの基礎知識

2010年1月

国立がん研究センター東病院 呼吸器外科医長の 吉田純司さん 死亡数第1位の肺がんは、依然増え続けている。 検査法も治療法も著しい進歩をとげているが、検査や治療を受けるときには、効果だけでなく、危険が伴うことも忘れないようにしたい。 自分が受ける検査や治療は、どのような効果があり、どのような危険があるのか。事前に、しっかりと把握しておくことが大切だ。 日本の肺がんはまだ増え続ける 日本では、肺がん...

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遺伝子レベル・組織レベルでがんを知り、より効果的な治療を探る 遺伝子変異の解明と新薬の登場で、肺がん「個別化治療」の幕開け

2010年1月

近畿大学医学部内科学教室 腫瘍内科部門准教授の 倉田宝保さん がんについて、遺伝子や組織型の違いによって効果的な薬剤が異なることがわかってきた。 その違いにしたがって、抗がん剤や分子標的治療薬を使い分けていく新しい考え方の治療が「個別化治療」だ。 今、この治療によって、患者さんの生存を延ばすばかりか、副作用も緩和できるようになってきた。 「個別化治療」は、がんの違いによる治療法 最近、「肺がん」...

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非扁平上皮がんでペメトレキセドが生存期間を延長との結果を受けて 非小細胞肺がんのファーストラインが変わる!?

2010年1月

神奈川県立がんセンター 呼吸器外科医長の 坪井正博さん 非小細胞肺がんの薬物療法は、プラチナ製剤を含む2剤併用が標準的治療である。2009年5月に承認された肺がんに対する新しい薬は、抗がん剤の選択に関する従来の考え方に変化をもたらした。組織型別に治療を変えるという道が示されたのだ。 最近、肺がん、ことに非小細胞肺がんに対する薬物療法が大きく変革しつつある。イレッサ(一般名ゲフィチニブ)などの分...

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新たな分子標的薬の登場で、劇的な効果がみられる人も 選択肢が増えてきた!! 非小細胞肺がんの最新化学療法

2010年1月

国立病院機構沖縄病院 副院長の 久場睦夫さん 肺がん全体の約8割を占める非小細胞肺がん。その非小細胞肺がんの治療において、化学療法は重要な位置を占めている。 とくに最近では、イレッサ、タルセバなど新たな分子標的薬の登場で、患者さんにはさまざまな選択肢が出てき始めた――。 肺がんの多くは化学療法が必要 [非小細胞肺がんに対する治療方針]   治療方針 1A期 手術 1B期 ...

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アスベスト曝露後30~40年で発症。思い当たる人は、まず検査を アスベストの悲劇、難治の悪性中皮腫は早期発見が要

2010年1月

東京医科大学 外科学第1講座主任教授の 池田徳彦さん 社会問題となっているアスベスト被害による悪性中皮腫。アスベストの曝露から30~40年で発症する。現在、患者は急増中で、今後も増加が予想されている。獰猛でやっかいな悪性腫瘍であるだけに、早期発見が要という。 2030年まで患者数が増加する 肺がんとまぎらわしい病気に、数年前から社会問題にもなっている悪性中皮腫がある。 かつて建設資材...

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