各種がん

肝がんの最適な切除を導く画像支援ナビゲーション

2010年6月

東京大学付属病院 肝胆膵外科教授の 國土典宏さん 肝がんの手術は、肝臓のどこをどれだけ切るかが生命線。根治性を高め、なおかつ肝機能を維持するという二律背反を超えて、最適な肝切除を可能にしたのは、CT画像から肝臓を3次元画像として構築する画像支援ナビゲーションだった。 患者さんが手術室に入ってから2時間半、執刀医が手術台の前に立つ。すでに開腹され、肝臓が赤黒い姿を見せている。 執刀医のテ...

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バイオマーカーをよく理解し、より効果的な治療を受けよう 個別化治療を推し進める肺がんのバイオマーカーとは?

2010年6月

静岡県立静岡がんセンター 呼吸器内科部長の 山本信之さん 今、肺がんは、がん治療のなかでも個別化治療が進んでいる分野の1つ。その個別化治療を急速に推し進めているのがバイオマーカーの存在だ。治療効果だけでなく、副作用に関しても重要な意味をなしている。 注目を集める肺がんのバイオマーカー がんの分子標的薬による治療が進むにつれて、「バイオマーカー」という言葉が知られるようになってきた。 バイ...

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アバスチンの併用で奏効率が高まり、病状の悪化を防ぎ、生存期間も延長した 切除不能な進行・再発非小細胞肺がんの最新薬物療法

2010年6月

兵庫県立がんセンター 呼吸器内科部長の 里内美弥子さん 昨年の11月から、分子標的薬の「アバスチン」が、扁平上皮がんを除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんの治療に使えるようになった。 国内外で行われた臨床試験では、奏効率を高め、病状の悪化を防ぎ、生存期間も延長することが確認されている。 適切な患者さんを選択して使用することで、喀血など危険な副作用のリスクを回避できるようになってきた。 頭...

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肺がんとともに長く生きる8人の患者さんからのメッセージと生き方 肺がんの長期生存の秘密

2010年6月

肺がんに罹っても5年、10年と長く元気に過ごしている人たちがいる。 その人たちはなぜ、こうして健やかな毎日を送ることができているのだろうか。その秘訣を探った。 初発から8年 人生をリセットして全力で治療に取り組んだ 村田益子さん(61歳) 村田益子さん 01年10月に肺がんが発覚し、手術。手術後、リンパ節に転移していることがわかる。 その後、02年6月に、反対側の左肺に再発。抗がん剤治療を...

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3人の肺がん専門医から学ぶ、患者の心得 肺がんを乗り越え、長期生存を実現するためのヒント8

2010年6月

国立がん研究センター 東病院呼吸器外科医長の 吉田純司さん 神奈川県立がんセンター 呼吸器外科医長の 坪井正博さん 近畿大学医学部内科学教室 腫瘍内科部門准教授の 倉田宝保さん 肺がんになっても、長生きしている人はいる。なぜ長生きできているのだろうか。実際に診療現場で多くの肺がん患者たちと向き合い、治療にあたっている肺がん専門医3人から、長期生存へのヒントを探る。 向上する治療後...

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手術の世界標準は「肺葉切除」。それよりも小さな切除でも安心か、現在臨床試験中 どこまで進んでいるか、肺がんの縮小手術

2010年6月

順天堂大学医学部付属 順天堂医院呼吸器外科教授の 鈴木健司さん 現在、肺がんの手術は「肺葉切除」が国際的な標準治療となっている。 最近は、さらに切除範囲を小さくした縮小手術の技術が進歩し、患者さんの手術負担が軽減されている。 この縮小手術は、どんなメリットがあるのだろうか。 入院期間が短縮し早期の社会復帰も可能に 肺がんの治癒を目指す中心的な治療法は、手術です。治癒を目指す手術が可能なのは、肺...

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副作用対策をきちんとしながら薬の効果を最大限に発揮させる 再発しても3年を目指せ! 大腸がんの最新化学療法

2010年6月

国立がん研究センター東病院 消化器内科医長の 土井俊彦さん 大腸がんの化学療法は長く治療の中心だった5-FUに加え、カンプト/トポテシンやエルプラットが登場。さらに、分子標的薬が開発され、治療効果は格段に向上した。国立がん研究センター東病院消化器内科医長の土井俊彦さんは「5年前なら1年を目指して頑張りましょうと言っていたのが、今では状態のよい人ならば2年~3年を目指して化学療法をしましょうと言...

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FOLFOX療法による術後補助化学療法は、日本でも標準治療となる 大腸がんの再発予防の決め手はこれだ

2010年6月

愛知県がんセンター中央病院 薬物療法部部長の 室 圭さん 進行再発大腸がんの治療法として広く普及しているFOLFOX療法が、09年から手術後の再発予防を目的とした治療にも使えるようになった。手術後のFOLFOX療法を行うことで、大腸がんが再発する割合を減らし、結果、治癒する患者の割合が増える。 それだけに多くの患者さんに知って欲しい治療法だ。 3期は手術しても30パーセントが再発 大腸がんは...

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必ずしも「肛門温存のほうがいい」というわけではない 直腸がんの手術前に知っておきたい人工肛門と肛門温存療法の長所・短所

2010年6月

東京逓信病院 人間ドックセンター長・ 消化器一般外科兼務の 森田博義さん 誰しも、残せるものなら肛門を残し、自然な排便を願う。しかし、肛門を温存できたとしても肛門機能に失調が起こるとすれば、どうだろうか。人工肛門と肛門温存療法のメリット・デメリットをまとめてみた。 人工肛門と肛門温存どちらがいいの? [大腸の構造] 直腸がんが、肛門に近いと人工肛門を造設する必要がある。がんの下端が肛門...

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「手術+化学療法」のコンビネーションで根治をめざす 大腸がんの肝転移には「治療戦略」が大切

2010年6月

北里大学医学部 外科学診療講師の 佐藤武郎さん 通常、転移があると、手術による治療が難しいが、大腸がんの肝転移は肝臓に留まっていることが多いため、治療の基本は手術です。しかし、手術単独の治療には限界もあり、手術+化学療法など、「手術+手術以外の治療法」を組み合わせるという治療戦略を立てることが大切です。 肝臓への転移の割合が最も高い [結腸がん・直腸がんにおける初発再発部位別再発率の比較] ...

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