大腸がん治療ガイドライン2014年版をひも解く
2014年7月
「新たな戦略が登場し、治療の選択肢が増えました」と話す渡邉聡明さん新しく改訂された、大腸がんの治療ガイドライン2014年版が今年1月に刊行された。前回の2010年版と異なり、新たな治療戦略が登場、大腸がんの治療選択肢は大きく増えている。どこがどのように変わったのか、作成に携わった専門家にその内容を聞いた。治療の選択肢がさらに増える大腸がんの標準的な治療方針を示す『大腸癌治療ガイドライン』の2014...
大腸がん
2014年7月
「新たな戦略が登場し、治療の選択肢が増えました」と話す渡邉聡明さん新しく改訂された、大腸がんの治療ガイドライン2014年版が今年1月に刊行された。前回の2010年版と異なり、新たな治療戦略が登場、大腸がんの治療選択肢は大きく増えている。どこがどのように変わったのか、作成に携わった専門家にその内容を聞いた。治療の選択肢がさらに増える大腸がんの標準的な治療方針を示す『大腸癌治療ガイドライン』の2014...
2014年7月
1990年代までは*5-FUに代表される、フッ化ピリミジン系の薬剤が中心的役割を担ってきた切除不能・進行再発大腸がんに対する化学療法。近年、分子標的薬の導入で治療の選択幅が大きく広がり、化学療法のアルゴリズム(治療手順)も3次治療(大腸がん治療ガイドライン2010年版)、さらには5次治療(同 2014年版)まで複数の治療ラインが並び、個々の患者さんに即した治療選択が可能になってきています。『大腸癌...
2014年7月
「第一に再発を抑えること、かつ少ない侵襲を目指し、直腸がん治療は日々進化しています」と話す山梨高広さん局所進行の直腸がんに対しては、手術でがんを切除すると同時に、周辺のリンパ節を切除する側方リンパ節郭清(側方郭清)を行うのが一般的。しかし、それでも再発が起こり、また、側方郭清により神経が傷つけられて排尿障害や性機能障害などを起こす可能性もある。そこで有効な治療法として注目されているのが手術前に行う...
2014年7月
「手術前か後に、化学療法を組み合わせる治療が注目されるようになっています」と語る井上さん大腸がん肝転移に対する治療は、肝臓手術の進歩や化学療法の進歩によって変化を遂げてきた。現在では、切除手術が可能な肝転移のある患者さんに対しても、手術前後に化学療法を組み合わせる治療が行われるようになり、それが妥当かどうかの検証が進められている。かつては手術が可能なら 積極的な肝切除が行われた肝臓への転移がある大...
2014年7月
「食べることに関しては、患者さんご自身とご家族が主治医です」と日々の食事の大切さを話す小松美佐子さん食べ物の消化・吸収に欠かせない大腸だが、大腸がんで手術、化学療法を行っている場合どのような食事が良いのか、患者さんや家族は悩むことが多い。食べて良いもの悪いものってある?どんな食べ方がいい?専門家に話を聞いた。術後早期に食事開始 腹6分目を目安に 「近年、大腸がんの手術後は、以前に比べて入院中の食事...
2014年1月
大腸がんに対する抗EGFR抗体薬(分子標的薬)の投与に関しては、事前に遺伝子検査でKRAS遺伝子変異の有無を確認することが求められている。同遺伝子に変異があると治療効果が期待できないため、他の化学療法薬を使用することになる。先ごろ、都内で開かれたメルクセローノ社主催のプレスセミナー「切除不能大腸がん治療は変わるのか」では、切除不能大腸がん患者でRAS遺伝子野生(正常)型症例では、抗EGFR抗体薬ア...
2013年6月
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科教授の杉原健一さん 大腸がんは女性のがん死亡原因の第1位、男性の3位。そして、大腸がんに罹った人はこの30年間で5倍にも増えている。大腸がんはどこに発生しやすいのか、どのような治療法がとられるのか――。Q1 大腸ってどんな臓器?どこにがんができやすい?大腸は消化管の最終の部分で、内臓の一番外枠をつくるように位置しています。大きく結腸と直腸に分けられます。がんは...
2013年6月
「内視鏡治療のメリットを多くの人に知ってほしい」と話す大圃 研さん リンパ節などへの転移がなく大腸の粘膜層にとどまるがんならば、ある程度大きくても、手術ではなく内視鏡を使って完全切除でき、再発も招かずに完治させることが可能になってきた。ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)という治療法で、2012年4月からは保険適応になっている。どのような治療法か、また普及のカギは?転移のないがんを一括切除大腸がんを治...
2013年6月
「適切な減量・休薬をして6カ月間の治療を完遂することが大切」と話す金澤旭宣さん 大腸がんは手術でがんを取っても、再発する場合も多い。Ⅱ期・Ⅲ期の患者さんでは、術後に化学療法を行って体内に残った微小ながんをたたくことが必要だ。この術後補助化学療法には、いくつかの方法がある。効果と副作用、利便性などを踏まえ、患者さんにとってベストな治療法をきちんと続けるためのポイントを紹介する。手術後の再発を防ぐ術後...
2013年6月
「パターンを知ることで、不安感は払拭できます」と朴 成和さん がんの化学療法は、医療の進歩や患者さんの意識変化など、さまざまな要因から外来治療で行われることが多くなっている。大腸がんでも同様だ。ただ、外来化学療法を受けるにあたり、患者さんが注意しなければならない点がある。外来化学療法は患者さんのQOL向上にメリット■表1 外来化学療法のポイント治療の目的・効果治療のスケジュール副作用の特徴急変時の...