各種がん

ハーセプチンが効かない患者に朗報。 脳転移にも有効に働く、新しい分子標的薬「タイケルブ」 「HER2陽性乳がん」に新たな光明となる新薬登場

2009年6月

京都大学大学院医学研究科 外科学講座教授の 戸井雅和さん 予後が悪いと言われてきたHER2「陽性」の乳がん。分子標的薬ハーセプチンの登場により、この治療状況はかなりよくなったが、ここへもう1つ、新たな分子標的薬が加わった。タイケルブという新薬だ。 脳転移への効果など、多くの可能性を秘めた抗がん剤として期待が集まっている。 増殖スピードが速いがんにかかわっているHER2 「HER2(human ...

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基本は手術。が、高リスクの場合、化学療法の効果が注目される 要注意! ただ今増加中の子宮体がんの最新治療

2009年6月

東北大学医学部 婦人科学分野教授の 八重樫伸生さん 初期症状として性器出血があらわれ比較的早期に見つかることが多い子宮体がん。 手術が基本となる治療法だが、最近では、手術後に抗がん剤による化学療法が行われ、その有効性が証明されつつある。 センチネルリンパ節の概念など最新トピックを交え、子宮体がんの治療を紹介する。 子宮内膜は女性ホルモンの影響を受けやすい [子宮周辺の体の構造] 子宮は...

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肉腫の治療を牽引する、GISTの患者、医療者一体の取り組み

2009年5月

肉腫(サルコーマ)などの希少がん(悪性腫瘍)は、疾患自体は数多いものの患者数が少なく、今のがん対策では十分な治療体制が整っておらず、“忘れられたがん”といわれている。そうした中でも、消化管の筋肉層に発生する消化管間質腫瘍(GIST)は従来、治療困難な悪性腫瘍の典型といわれてきたが、患者の声を受けて新しい治療薬が次々に登場するようになり、期待を高めている。 「希少がんも同じ命の重さ」。 治療法がない...

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大がかりで困難といわれる食道がん手術に、胸腔鏡が登場! 開胸よりも厳密な手術を――食道がんの胸腔鏡下食道切除術

2009年5月

大阪市立大学第2外科・ 心臓血管外科准教授の 大杉治司さん 食道がんの手術は、がん手術の中で最も大がかりな手術の1つ。 体への負担が大きいことでも知られています。 ここに胸腔鏡を導入したのが、大阪市立大学第2外科・心臓血管外科准教授の大杉治司さん。 合併症が少ないだけではなく、手術成績の向上にもつながる胸腔鏡下食道切除術とは。 高い治療成績と体への負担 食道がんもごく早期ならば、内視鏡による...

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ジェムザールとTS-1の併用など、新たな治療法に光明が 治療が難しい「再発膵がん」の最新治療

2009年5月

国立病院機構大阪医療センター 統括診療部長の 中森正二さん 見つかった時には、すでに転移していた――。がんの中でも最も治療が難しいとされる膵がん。 早期発見が難しく、さらには再発率も高いというのが大きな特徴だ。現在、再発した膵がんに対しては、抗がん剤による治療が中心。 ただここにきて、抗がん剤とワクチンとを併用した新たな治療方法の開発も始まっている。再発膵がんの最新治療を紹介する。 手術が...

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従来のサルベージ療法に比べ、穏和で優れた効果を持つフルダラとゼヴァリン 2つの新薬で大きく変わる悪性リンパ腫

2009年5月

九州がんセンター 血液内科部長の 鵜池直邦さん 悪性リンパ腫の中で最も患者さん数の多いB細胞腫瘍の治療は最近、大きな進歩を見せている。再発した場合に使用できる薬として、2007年にフルダラ(一般名フルダラビン)、2008年にゼヴァリン(一般名イブリツモマブチウキセタン)が承認されたからである。 この2つの新薬の治療開始から約1年が経過した今、どのように救いの道が開かれてきたのだろうか。 日本人に...

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転移・再発とは、体の中で何が起こっているのかを知るために これだけは知っておこう!再発・転移の基礎知識と考え方

2009年5月

東京慈恵会医科大学付属青戸病院副院長の吉田和彦さん 今、日本では死亡原因の3分の1ががん。一生の間に男性は2人に1人、女性は3人に1人ががんになるといいます。その半数強は治りますが、半数弱は再発しているのが現状。がんが、転移・再発するとはどういうことなのか、まずはそこを、きっちり押さえましょう。免疫力でほぼ消滅がんの転移・再発というと、がん患者の一部に起こる悲劇的な出来事、と認識している人が多いの...

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本来のがん種の性格が治療法を左右する あくまでも大腸がんとの闘い! 大腸がん肝転移の治療法

2009年5月

防衛医科大学校病院 胆膵肝外科3部門長診療部長の 山本順司さん 「再発・転移」と聞くと、一瞬、脳裏を「死」がよぎる。いや、そんなことはないのだ。 大腸がんが肝臓や肺へ転移しても、転移部位を完全に切除することで完全治癒も望めるのだから。 肝臓にできた直腸がん 「がんは再発・転移したら治らない」とか「再発部位への局所治療は意味がない」などと俗に思われがちだ。が、実際は再発治療も日々進んでおり、決し...

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これだけは知っておきたい!胃がんの基礎知識 抗がん剤の研究が進み、進行がん治療にも希望が!

2009年4月

癌研究会有明病院副院長・消化器センター長兼消化器外科部長の山口俊晴さん 胃がんはがんの中でも治りやすい病気の1つで、「切ったら終わり」というイメージを持つ人も多いのではないだろうか。確かに早期で発見した場合、基本的には外科手術で治る。ただし、早期で発見される人は、現在全体の約半分。残りの半分は、進行がんの段階で発見される、まだまだ怖い病気だ。 胃がんは胃のいちばん内側の「粘膜」にできるがん ...

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ステージ2と3では補助化学療法としてTS-1の術後1年間服用が標準治療に 胃がん術後の再発を抑えるエビデンスが登場した!

2009年4月

北里大学医学部 外科講師の 桜本信一さん 古くから胃がんの術後、再発を防ぐための治療として1~2年間の補助化学療法が行われてきた。しかし、このような術後化学療法で生存期間が長くなるとか、再発率が抑えられるといった確かなエビデンス(科学的根拠)は得られていなかった。だが、TS-1の登場により2001年10月に始まった大規模臨床試験は2004年12月まで続けられた。結果ステージ2、3の術後補助化学療法...

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